くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

美術館めぐり1 京都国立近代美術館。 

2022-06-17 | 旅行

4月に東京で開かれた『没後50年 鏑木清方展』へは行けず残念でしたが
京都でも開催され これも含め3つの美術館へいく『美術館めぐりツアー』
に行ってきました。

まず順番に 平安神宮大鳥居のすぐとなりにある 京都国立近代美術館で
開催中の 鏑木清方展へいきました。

 
 

清方作品が110点も展示され 見ごたえがありましたが 撮影禁止のため
図録や看板から いくつかを 清方の年代順に並べてみます。

       曲亭馬琴 1907年(明治40年) 清方29才
 

      花風吹  落葉時雨 1908年(明治41年) 30才
 

高知県立美術館の『福富太郎コレクション』でも観ました。
            薄雪 1917年(大正6年) 39才
 

            水汲 1921年(大正10年) 43才
 

近代美人画の最高峰と称されるこの絵が 清方の死後行方不明に
なっていましたが 3年前 44年ぶりに見つかりました。NHKの
『日曜美術館』でも取り上げられた 清方の代表作になる1枚です。

           築地明石町  1927年(昭和2年) 49才
 
 

          新富町 1930年(昭和5年) 52才        
 
 

         浜町河岸 1930年(昭和5年) 52才
 
 

『築地明石町』『新富町』『浜町河岸』の3作品は 清方の
もっとも傑作とされる三部作で  しっとりと 匂い立つような
お色気を放つ 明治の美女3人は 縦173㎝の大作です。

  明治風俗十二ヶ月  花見四月 1935年(昭和10年) 57才
 
 

清方の美人画はもちろん好きですが 市井の 人の暮らしを描いた作品も
とても好きです。その時代々々の 風俗や 人情までも感じます。
                   鰯 1937年(昭和12年) 59才
                    

        明治時世粧 1940年(昭和15年) 62才
 
 

少年のころから樋口一葉のファンだった    と清方は語っています。
           一葉 1940年(昭和15年) 62才
 
 
          
          たけくらべの美登利 1940年(昭和15年) 62才
 

『苦楽』表紙原画から  たけくらべの美登利 1949年(昭和24年) 71才
 

             いでゆの春雨 1943年(昭和18年) 65才
 

最後は私の好きな 人の暮らし から2枚を選びました。
        朝夕安居 朝 1948年(昭和23年) 70才
 

        朝夕安居 昼 1948年(昭和23年) 70才
               

東の清方・西の松園 といわれる東西美人画の両巨匠は 松園が
3才上で ほぼ同じ時代を生きた2人でしたが 74才で没した松園
にくらべて 清方は93才まで長生きしました。

凛として 気品に満ちた清潔感をもつ松園。一方清方の女性像は
しなを作る身のこなしに ぞくぞくするお色気を放ち 訳あり女
の風情さえも感じます。

そして なさぬ恋なら心中を選ぶという 芝居の一幕ならではの
作品が数あることも 挿絵師をしていた 清方の特徴でしょうか。

上村松園の作品が 1つだけ展示してありました。
          舞仕度 1914年(大正3年) 松園39才
 

作品の多くは東京国立近代美術館・鎌倉市鏑木清方美術館が
所蔵し 人気のある清方作品は たびたび展示されるでしょう。

観たかった清方を 一度にこれほども見られ すっかり興奮し
盛りすぎました。 読んでいただき ありがとうございました。

次は2つ目の美術館へいきます。
 

 

コメント (20)
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