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くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

健常者はかごを持て!

2020-10-11 | 日記

一昨日のスーパーでのことです。

この日はポイント6倍デーのため店内は混んでおり 通路にも台を置きレタスが
積まれているため 狭い通路になっていました。

レタス1個150円 半個が80円というお買い得で 大きい玉をと選んでいますと

「カートで通路をふさぐなよ ばあさんは健常者やろっ   健常者はかごを持て!」
と男性の怒鳴り声がしました。隣でレタスを選んでいた年配の奥さんのカートが
じゃまだと怒っているのです。

いつも私はかごを持ちますが この店は高齢者が多いため カートにもたれながら
歩く買い物客も たくさんおります。              お借りします
 
                                  
怒られた奥さんが ごめんなさいねと カートを脇に引き寄せるかと思いきや

「こればぁのことで そんなに怒鳴らんでもええでしょ あんた頭がおかしいわ!」
と負けず怒鳴りかえし 頭の上で 指をくるくると回しました。

すると 80代とおぼしき男性の目の色が変わり ついていた杖を奥さんに振りあげ
遠巻きに見ていたお客も息をのみましたが 少しして 杖を下におろしました。

「わしら障碍者は 通路をふさがれたら それだけでケガのもとになる 健常者は
カートを使わんとかごを持ってくれ ばあさんあんたも 障碍者になったら分かる」
と静かに言ったのち 買い物にもどりました。

店の男性職員も遠巻きにこの様子を見ていました。傷害事件にならずよかったです。
男性は杖はついていたものの 言われなければ 障碍者には見えませんでした。 

少しのものの言い方で始まるけんかは 血気盛んな若い頃 売り言葉に買い言葉で
バトルになったなと 懐かしくも恥ずかしい日がよみがえり 思わずにが笑いです。

 

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ドキッとする電話。

2020-10-09 | 日記

高速道路を走っているとき 携帯が鳴りました。少し広いところへ止めると
画面の表示は 母の施設からです。

母の施設からのtelには まいどのことドキッとします。何もなければtelは
ないため 倒れて骨折したのでは それとも高熱では?と恐る恐る出ると

トイレから手を引いてもらい 席にもどる途中に 母の体が斜めにかたむき
倒れそうになった時 手を引いていた職員が とっさに自分が床にあおむけに
ころび下敷きになって 落ちてきた母を 抱きとめてくれたそうです。

母の体には特になにもなく ひじが痛いと言ってはいるが 動くので骨折は
してないようです との報せです。 職員さんも ケガしてないもようです。

この足で施設へ行こうかと思いましたが 行っても今は中へ入れませんので
その職員さんに とても感謝していると 伝えてもらいました。

骨折やケガもしておらず 家族に報せることもないのに と普通思いますが
少しでも変わったことがあれば 今は報せねばならない決まりだそうです。

(3-4年前の写真です。エビフライを前に嬉しそうな母
このころは時々 外へ連れだし 食事ができていました)

 

老人施設で働く人は 自らをクッションとして 老人を骨折から守るという
教育を受けているかもしれませんが それにしても ありがたいことです。

こうして皆さんに守られて 母は今 93歳の人生をいきています。 

 

 

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押し入れをゴソゴソ。

2020-10-07 | 日記

押し入れがいっぱいで 今年もあとみつきと思えば 少しでも片付けして
おかねば 動作がノロくなった分 暮れの数日では とても済みません。

掃除や片付けが苦手ですので のろのろ嫌々やっていると 押し入れの隅
から グラスが入っている箱が出てきました。
 

えっ私じゃないよ と尋ねても オレも知らんと言います。ぼけ老人二人が
あんたじゃろ! と言いあっても仕舞がつかず 美しいグラスが6個出ました。

結婚式の引き出物か どこかの落成祝いか 会社の永年勤続記念品でもないし
花を彫った肌に Cristal  d arques  Made in France  のシールが貼ってあります。
  
  

箱もあるし 外した薄紙にまた包んで 学校のバザーに協力したらどう?
と言われて そうやねと答えたものの こんなグラスで毎晩ビール飲もうよ
残り少ない人生やもの などと言い 手放さないのが私の悪いクセ

何年も使ってないものは不要なもの さっさと手放しなさいよ と思いつつ
今晩これでビール飲もうや とシールをはがし いそいそ洗う強欲ばあさん
こんな積み重ねで家は不用品にあふれ 後日全部捨てられるという顛末です。  
 
 

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おひつ。

2020-10-05 | 日記

ご飯を炊いて そのまま炊飯器に保温して置くと 時間がたつにつれ味が落ちるし
色も黄ばむしで タッパーに移し冷蔵庫へ入れ 食べる分だけチンしていました。

タッパー保存はパサつき どうしても味が落ちるため 一食ずつラップできっちり
包もうかと思っていたとき

blog友が陶器のおひつを買い 満足しているとの記事を見て 楽天をさがしたら
セラミックおひつの名前で 1膳~3合ほど入るものまで 各種おひつがありました。

説明では ご飯の余分な水分をおひつが吸収し 温めたときその水分がご飯に戻り
ふっくら炊きたてのように美味しくなる とのことです。

まず1個買ってみました。1合用のサイズでしたが 詰めずに余裕で1.5合入ります。
すぐにもう1個 同じものを買いました。

朝3合のご飯を炊きます。私120㌘・夫150㌘を食べて 残りを2個のおひつに均等に
入れます。粗熱がとれたら冷蔵庫へ入れ お昼におひつ1個分 晩ご飯にまた1個分を
チンして食べ 朝炊いた3合はなくなります。

 
 

タッパーへ入れたご飯をレンジで温めて食べるより おひつご飯がだんぜん旨いね
一食を200㌘にしてくれんかね とお願いされても 糖尿病でしょ 我慢なさいませ。

冷蔵庫内で重ねて置けます。 陶器のため落としたら割れますので レンジから出す時
洗うときなど 気をつけねばなりません。

それと 流しに汚れた食器類と同じ水に長く浸けたら 陶器の肌から汚水を吸います
ご注意くださいとの説明でした。

直接ガス火にかけて おかゆや雑炊が作れるそうですが IHには使えないそうです。

 

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文豪の恋文。

2020-10-01 | 映画・TV

初回放送が1998年「文豪の恋文」を題材にした番組を先週 NHKアーカイブス
でやっており 録画してあった谷崎潤一郎の恋文を 昨日観ました。
 

生涯に三度結婚した恋多き男 谷崎潤一郎が 三番目の妻となる松子にあて
書いたラブレターが何通か紹介されました。松子は谷崎が死ぬまで寄り添った
妻になります。

最初の妻 千代との婚礼写真です。谷崎は妻の妹 女優のせい子とねんごろ
になり せい子をモデルに『痴人の愛』を書きあげますが 妻との仲は冷え
その後 妻千代を 佐藤春夫に譲ることになります ⇒    秋刀魚の歌
    
  

この「妻譲渡事件」は新聞にも掲載され 当時たいへんな話題となる中 取材に
来た若い女性記者で 20歳も歳下の古川丁未子と 谷崎は2度目の結婚をします。
このとき谷崎42歳です。
  
大正12年 関東大震災で被災した谷崎は芦屋に居を移し 友人の芥川龍之介から
紹介された 船場の豪商根津家の若奥さまで 夫も子もいる根津松子に一目ぼれし
せっせと連日 恋文を送るようになります。
   
  
  

このころの谷崎は 小説家としての地位も固まり 妻譲渡事件でますます有名に
なったそんな人物から 連日 熱い思いをつづった達筆の恋文が届けば 女なら
だれしも心が揺れます。

谷崎はつぎに出す小説の挿し絵を 松子に似た女性にするとまで言い 御寮人様
とは松子のことです。 
  

夫のほうとう癖と女遊びに悩んでいた松子は やがて谷崎と密会するようになります。
谷崎は松子と会うための隠れ家まで建て あいびきを重ねます。今でいうW不倫です。
今も残るこの隠れ家で『春琴抄』が書かれました。
  

谷崎は二番目の妻と 松子は夫と それぞれ離婚し 昭和10年谷崎は三度目の結婚を
します。知り合ってから9年の歳月が流れ 谷崎50歳・松子は32歳になっていました。
  

谷崎は結婚してからも 松子に恋文を綴りつづけます。その文面は最初から変わらずに
松子を 御寮人様としたためてありました。
    

二人が住んだ 倚松庵(いしょうあん)で 谷崎は次々と作品を発表し『細雪』は
倚松庵で執筆したといわれます。
  

細雪は 松子の4人姉妹がモデルとされており 松子は上から2番目の 小説では幸子です。

大阪の造船所の令嬢として生まれ 豪商へ嫁いだ松子には 生まれついてのはんなりとした
世界が身に付いており 細雪は大衆の支持を得てベストセラーとなって 時代を越えて何度も
くり返し 映画や舞台で演じられてきました。
  
      
  

谷崎の何十年にも渡る女性遍歴を思うと 東出・大也氏の不倫や浮気はかわいいものです。
谷崎が言う創作の女神さまを求め 女性の間を エネルギッシュに飛びまわった生涯でした。

最初の妻の妹との 道ならぬ恋から『痴人の愛』が生まれ 妻譲渡事件からは佐藤春夫の
『秋刀魚の歌』が書かれ 人妻であった松子との不倫から『細雪』『卍』が誕生したと思えば
谷崎のしてきたことは 結果的には 世に不朽の名作をおくり出したことになります。

谷崎が品行方正な男であれば あの数々の 当時としては発禁ものの小説が生まれることは
なかったでしょう。

崇拝する高貴の女性がいなければ 創作ができない と恋文に綴った谷崎に 松子の存在とは
なにものにも代えがたい 創作の泉になったようです。

ついつい長くなりました 最後まで読んでいただき ありがとうございました。

  

   

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