キング・オブ・ウエスタンスイングと称された、スペード・クーリーが好き。
パイオニアの一人、ボブウイルスとキング争いをしてたというのだけど、
ボブ・ウイルスのウエスタンスイングよりも、ダンスミュージックとしては彼の方がスマートで、
メロディックかつ、華があった。
クラシックの勉強もしてきたからか、ボーイングがきれいで、3本のフィドルもよくハモり、
ポルカなど聴くと、ウキウキと踊り出したくなる。
ボブウイルスが、トミーダンカンをボーカルにすえて成功したように、
クーリーは、右端のテックス・ウイリアムスの渋い男性的なボーカルを迎えた。
最大のヒット曲は1940年、「Shame On you」。 映画は38本に出演、
50年代には、「The Spade Cooley Show」というTVショーがあった。
なんとなく、東洋人的な面差しである。 それもそのはず、アングロサクソンと先住民のハイブリッド。
生まれ故郷のオクラホマでは珍しい話ではなく、歌うカウボーイ、ロイ・ロジャースもそう。
確証はないが、チェロキーならば白人との同化政策をとった。 エルビスもジョニーデップもその血を
受け継ぐというのだが、確証はない。
女優でもあった妻、Ella Mae Evans を嫉妬から殴り殺してしまい、8年の収監。
出所してすぐのイベントで聴衆の大拍手で迎えられるも、
バックステージで心筋梗塞で倒れ、帰らぬ人となった。
親しみのある笑顔と明るいダンスミュージックの裏に、なんとなくこの不運な最後が浮かんでしまう。
Youtubeができて、最近 古い演奏の動画がいっぱい出てきて 見ていると よけいにそう思うのです。