アダージョの森の薄暗いところに、深い青色を見つけたときには驚いた。何かなと思って近づいたら、なんとトリカブトではないか。かつて、後立山を縦走したとき、鹿島槍ヶ岳の下山道で、トリカブトが群生しているのを見かけたことがある。トリカブトは、そんなところにしかないと思っていたら、なんと自分の足元に咲いていたのだ。
猛毒植物である。春の山菜のニリンソウと間違えて、食べて死亡した事件が起きている。
花の形が何ともユニークだ。トリカブトの名の由来が、「花が古来の衣装である鳥兜・烏帽子に似ているからとも、鶏のとさかに似ているからとも言われる」のも頷ける。
学名:Aconitum キンポウゲ科トリカブト属の総称である。