「白扇書道会」について
昭和27年に、種谷扇舟先生(1914~2004)が、書を通して豊かな人間の育成を目的として設立されました。
以後、60余年、展覧会、出版、講習会、研究会などを行い、書の普及、振興と、書を通した文化交流にご尽力頂きました。
先生は小学校12年、中学校8年、高等学校17年、大学20年、社会教育5年にわたるご指導をされました。
扇舟先生は平成16年(2004年)12月2日ご逝去。
現在はご子息様を中心に種谷扇舟先生にご指導を頂きました多くの先生方によって継承されております書道界です。
平成29年度は漢詩、王安石作の 「金陵懐古」 56文字を165cm×55cmに行書、草書文字5行に清書しました。
提出は6月22日(木)結果は7月半ばに発表されますが、一応練習に悔いなしと自身を励ましたく思います。
玉樹歌残王気終景陽兵合戍
楼空松楸遠近千官冢禾黍高
低六代宮石燕払雲晴亦雨江豚
吹浪夜還風英雄一去豪華
尽惟有青山似洛中金陵懐古〇子書
私自身のために読み方、意味を綴りたく思います。
金陵懐古 王安石作 金陵懐古
玉樹歌残王気終 玉樹(ぎょくじゅ)の歌(うた)残りて王気(おうき)は終わり
景陽兵合戍楼空 景陽(けいよう) 兵(へい)合わせて戍楼(じゅろう)空し
松楸遠近千官冢 松楸(しょうしゅう) 遠近(えんきん) 千官(せんかん)の冢(つか)
禾黍高低六代宮 禾黍(かしょ) 高低(こうてい) 六代(りくだい)の宮
石燕払雲晴亦雨 石燕(せきえん) 雲を払いて 晴 亦(ま)た雨
江豚吹浪夜還風 江豚(かとん) 浪を吹いて 夜 還(ま)た風
英雄一去豪華尽 英雄(えいゆう) 一(ひと)たび去りて豪華(ごうか)尽き
惟有青山似洛中 惟(た)だ青山(せいざん)の洛中(らくちゅう)に似たる有り
⊂訳⊃
玉樹後庭花は残り 王朝の命運は尽きる
景陽殿は攻められ 城楼はむなしい
遠く近く松や楸は 臣下百官の墓
波打つ禾黍の畑は 六朝の宮の址
礫は風に飛ばされ 晴れと思えば雨になり
江豚は潮を吹いて 夜にはさらに風が吹く
英雄が一度去れば 栄華の日々は消え
緑の山々だけが 都のあとを偲ばせる
出品作品入賞ならず