クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

彼岸の日 散策  H-30- 9-23

2018-09-24 19:28:27 | 高崎・甘楽・藤岡方面
少し前の猛暑が嘘のように秋色が深まって来て気温に合わせた着替えも
忙しくなった。昨日の彼岸の中日・秋分には家族揃って先祖の墓参りの帰路に
近郊を一回りして秋を満喫した。
聞いたところによると秋分の日が「祖先を敬い、亡くなった人々を偲ぶ」という
意味を持つ当たり前の様な文化が仏教徒が多い他の国と比べても日本だけの
独特の風習と云うから意外な事。

そして今日は「中秋の名月」なので巨人・阪神戦の長い無得点引き分けを
見届けてから二階から東の空を眺めたが残念ながら雲が切れず月は見えなかった。
尤も月齢から来る完全な萬月は明日の9/25なのでそれに期待しよう。

最近、爺イの頭は85年超の酷使の歪の故か?時々作動停止する。今日も「中秋」と
「仲秋」の使い分けが怪しくなったので整理し直した。
「中秋」とは「旧暦8月15日の十五夜・中秋節」の一日だけを指すもので
現代の太陽暦では2018年は9/24だけの事と改めて覚えなおした。
一方の「仲秋」は期間を示すもので「秋を初秋(旧暦7月)、仲秋(同8月)、
晩秋(同9月)の3つに区分した場合、旧暦8月全体を指す」ものと再認識。
これを新暦に当て嵌めると、初秋は8/7(立秋)ー9/7(白露)、仲秋は
9/8ー10/7(寒露)、晩秋は10/8ー11/7(立冬)」と云う事。
だから今は「仲秋の候」であり、うっかり「中秋の候」と表現しないように
気を付けよう。

さて墓参からの帰路にr-126沿線の田んぼの淵に植えられた彼岸花が稲穂の
黄色に映えて奇麗なので一寸寄り道。
(画像左クリックで拡大、元のページに戻るには左上の左向き
矢印をクリック)



田の縁の彼岸花は古来からの理由がある。ネズミ、モグラ、虫など田を荒らす
動物がヒガンバナの毒成分のリコリンを嫌って寄らなくなる為らしい。
墓地の場合も同じでかって土葬が主体の時代に土葬後に遺体が
動物によって掘り荒されるのを防ぐためと云う事らしい。
勿論、モグラは肉食だからヒガンバナは無縁という意見もあるが
エサのミミズがヒガンバナを嫌って土中に住まないためにこの草の近くには
モグラが来ないと聞けば納得だ。

今度は保渡田古墳群に寄り二子山古墳のコスモス畑を見に行ったがここは
どうやら早咲きではなく緑の濃い絨毯のみで開花は数輪のみ。



隣の八幡塚古墳にも花はないが何時もながらの出土物レプリカとご対面。



(途中で止めるには画面左下の縦二本棒をクリック、その途中から再開は
右向き矢印、終了してからもう一度見るには左下に現れる反時計回り
反転マークをクリック)

八幡塚古墳出土レプリカ


序にここから少し西に移動して「長野業盛」墓地方面を散策しながら
路傍の花を楽しむ。
(画像左クリックで拡大、元のページに戻るには左上の左向き
矢印をクリック)



勿論、この墓地は
あくまで「伝」であり表示物にもはっきりと頭に「伝」と書いてある。



こんな所に来ると爺イの頭は450年前に急速に逆回転する。
長野業盛は関東管領・上杉を支えた箕輪城の主・業政の次男。
長男・吉業が1546年の「川越夜戦」の負傷が元で16歳で亡くなったので
長野家の跡継ぎ。

かって巷間に伝わる伝承は「永禄6年9月29日(新暦11月2日)武田軍は
箕輪城に最後の総攻撃、攻め寄せる武田軍35,000人に対し、わずかに1,500人
で抗戦。若干19歳の城主業盛はよく防戦したが箕輪城は落城し、業盛は
箕輪城内の御前曲輪の持仏堂で自刃し。 辞世は「春風に 梅も桜も 
散り果てて 名のみぞ残る 箕輪の山里」ーーーーだったがその後の
研究で今では落城は永禄9年、辞世も「陽風に 氷肌(むめ)も
桜も散り 果てて名のみ残れる みわの郷かな」に替わり生没年も
(1544~1566年)となっている。
但しこれなら没年齢は23歳になるが不思議なことに19歳が独り歩きしている。

更に爺イの意地悪詮索では
小説などで語られる箕輪城落城物語も、自害した業盛を哀れんだ僧が遺体をも
らいうけ、ここの井出の地に葬ったと云う事も「甲陽軍艦」同様,歴史学にとって、
全く根拠に値しないと酷評される江戸後期の地元僧侶の記録である「箕輪軍記」
に拠っているので辞世も伝記作者のあと書きと云われる始末。
だからこの墓所はあくまで「伝・業盛墓」なのだろう。
それでもお彼岸にこの墓地に詣でたことは何となく心休まる。

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