指先には 濡れた花弁が
淋しさを隠して あなたに微笑みかけた
あなたの香りを知って 愛を知った
あなたの首筋に 流れる血の味を
花の揺れる 時間は止まったまま
あなたの唇に重ねた 愛に飢えた唇を
木々は鬱蒼と 森を彩る
咲き誇る光 薄明かりの湖 星の輝き
忘れない あなたの淋しさを
私の肌を伝う 冷たい指先の感触を
あなたの胸に刻んだ 愛の形
血に染まる心 温かさを知った 儚さの中で
愛は高揚していく 言葉を掛け合う度に
零れていく涙 寂しさは揺れる 花のように
温かな陽を受けて 生命は光り輝く
深い傷跡 水は流れ 河を造る
あなたの声がする 穏やかな眼差し
誇らしく咲く花は 愛を知った