遠くの方で 鳴る雷雲
通り過ぎていく 何もかも
嘘は蜜の味 触れるガラスは
ひび割れていくだけ
粉々になって 散っていくだけ
虚ろな瞳 はしゃぐ子供の声
幻想 冷たい雨に濡れて 涙を流している
それは海の中に居るような心地
遠くの方で 渦を巻く雷雲
見透かされたように 固まる時間
美しい景色を見た
夢幻の生命 華々しい血の飛沫
意識は遠退いて行く 雷雲は鳴り響く
静寂に包まれて 心は閉ざされる
静寂の蒼空は いつでも湿っている
虚ろな瞳 雷雲は遥か彼方に 夢を形創る