汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

音もなく沈んでいく深海

2012年04月24日 | 初期中期の詩

いつまでも あの蒼空は遠い存在で

いつまでも 震えるこの手は あなたを掴めないまま

寄り添って 手を繋いで 微笑い合った

 

総てが真空で 緊張していく身体

愛がほとばしる 嫌がる心は 満たされない

あなたの表情は 虚ろなまま

 

わずかでもいい あなたの手に触れたい

どこまでも 深海は音も無く 沈んでいく

光りの無い場所で 空気の澄みやかさも

あなたの鼓動の反響も 総ては闇の中

 

愛を求めて 抱きしめた 

流れる涙の訳を 探し続けて

あなたの額に 紅い傷を刻んで 見つめていたい

どこまでも深い 深海のような静けさの中で

愛を交わし続けていたい

 

濁った水の中で 窒息していく 夢の中

あなたの声がする場所を 探していた

握りしめていた わずかな心臓の鼓動も

小さく揺れる焔のように 侘しい姿に変わる

まるで跡形もなく 消えて行きたいと 願うように

 

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この優しさの意味

2012年04月24日 | 初期中期の詩

跡形もない 焼け野原に 降る雨

歓びも 悲しみも 一つになって

あの景色は光に包まれていく

 

途絶えてしまった息を 取り戻したいと

あなたの唇を捜した 取り入れる空気の重さを

そして あなたの優しさを 感じるままに

 

途方もない蒼空には 宇宙の息吹が 流れている

創造 破壊 涙は枯れることなく

大地を潤し続ける 悲しみは遠い汽笛のように

あなたに語りかける そう この優しさの意味を

本当の想いが ここにはあるから

 

失くした愛の形は 一つではないけれど

あなたを信じる その想いは いつまでも消えない

傷跡を造る 本当は泣きたいのに

見えない明日が怖くて 膝を抱えている

愚かでも 消えない記憶は 

遠くこだまする星のように いつまでも瞬いている

 

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未知との融合を夢見る

2012年04月24日 | 初期中期の詩

頭の上に 膨れ上がる空間

夢を馳せた あの時の声 あなたの後ろ姿

 

共に分かち合う 奇跡を信じ

虚ろな蒼空を見つめ

星空が見たくて 心を静寂に 還した

 

跡形もなく 消えていく星

光り続けて 反響する音の波の中で 夢を見た 

愛に近づける そんな光景を

唇と重ねて 幾度も流した涙を 拭い合った

 

不思議 宇宙に掛ける想い 身体は熱を帯び始め

未知との融合を夢見る 

音の反響する この部屋の中には 

何一つ 現実はないから

 

虚ろな瞳 あなたのその唇を 指でなぞる

この乾いた感触 固く引き締まった 夢の跡

それは錆びれて 動けないままの 

ブランコのような 淋しさ

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しぼみ行く花

2012年04月24日 | 初期中期の詩

乾涸びた大地に

偽りを刻み続ける

 

風に揺れ 音は響く

無知を恥じるように しぼみ行く花

在りもしない 言葉ばかり

まるで愛を欲する 

この掌に降る雪のように

 

瞳に映し出される 乾いた大地

風の音 一陣の隙間 ひび割れた唇

涙が流れ 大地は震え 

あなたは朗らかに微笑っている

陽の光が懐かしいと 手を差し伸ばす

 

紡がれていく 唄を あなたにあげる

美しい蒼空の下で 抱擁した あの時を

いつまでも覚えている 

時雨の降る朝に

温もりはいつまでも

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