汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

遠い空 その温もりに

2012年07月28日 | 奇想の詩

不意の口づけ 見果てぬ瞳の奥 
潰えた舟の残骸 海底は冷たい熱情 

あなたは人知れず 想い 揺れる花のよう 
嵩張る記憶の写真が 絶えず溢れ出す涙に 

艶やかな肌の色 あなたは優しく吹く風のよう 
肌が触れ合う その度に 温もりは霧消していく 

裸のままのあなたが 寂しげな瞳を揺らせ 
灯火が揺れるように 消えていく その愛に 
緩やかな坂道を超えた 夕映えを重ねる 

それは静かな死のよう 
あなたの肌に滑らせる指 
冷たくなった身体は 面影が消える 

白い雪が降る夜に 温もりを求めたこの身体が 
色褪せた夢の中で 春風と共に揺れている

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