ヘモグロビンA1C(HbA1C)、最近よく目にしたり耳にする言葉かと思います。このHbA1Cとはヘモグロビンと呼ばれる赤血球中に含まれる鉄タンパクの1つです。ヘモグロビン全体に占める割案はだいたい4%とされています。ヘモグロビンは一般に酸素を結合して、全身の細胞に酸素を運搬するのが主な仕事です。そしてこのHbA1Cは、ヘモグロビンの中で糖(グルコース)と結合してしまっているタイプの大部分を占めています。つまり、血糖値が高い状態が続くと血糖(グルコース)が結合しているHbA1Cが高値を示すということになります。血糖値が高い、すなわち糖尿病ということになります。これまで糖尿病の診断には血糖値を基準に行われていましたが、この血糖値は食事などの影響が強く、1日の中でも大きく変動してしまいます。ですので、検査の時にたまたま血糖値が低い場合もありうるので、見逃してしまうケースがあります。しかし、一度ヘモグロビンに結合した糖はなかなか外れないので、このHbA1Cの比率が過去1~2ヶ月間(ヘモグロビン自体の寿命が約3か月のため)の血糖値の指標になるというものです。糖尿病の診断に、これまでの血糖値に加えてHbA1Cを取り入れるようになるということです。ちなみに診断基準の改定は11年ぶりだそうです。糖尿病は非常に怖い病気です。適度な運動が効果的であることが知られています。なぜ、運動が効果的かについては、またの機会にご紹介します。
ヒトのiPS細胞を培養し続けると、遺伝子に異常が起きることが、19日に広島市で開催される日本再生医療学会で発表されるそうです(YOMIURI ONLINE)。遺伝子に異常が起きるということは、細胞の癌化などにつながる可能性があり、再生医療の実現に向けた新たな課題になりそうだということです。
iPS細胞の培養は通常、1~3日毎にシャーレから一部の細胞を取り出して別のシャーレへ移す「植え継ぎ」を行うそうです。こうした点は、他の細胞と基本的に同じです。「継代培養」ですね。こうした継代を継続することで、最短で5回の継代で一部の遺伝子が増えたり、消失したりするなどの異常が確認されたというのです。人間の身体は異常な細胞を取り除く仕組みがあるが、培養条件下ではこうした品質管理機構が存在しないため、異常な細胞が増えてしまと考えられているようです。おそらく、こうした継代を継続し、異常が全く出ない系統を選別することで問題は回避できると思いますが、この選別の効率化が大きな課題かもしれません。
iPS細胞の培養は通常、1~3日毎にシャーレから一部の細胞を取り出して別のシャーレへ移す「植え継ぎ」を行うそうです。こうした点は、他の細胞と基本的に同じです。「継代培養」ですね。こうした継代を継続することで、最短で5回の継代で一部の遺伝子が増えたり、消失したりするなどの異常が確認されたというのです。人間の身体は異常な細胞を取り除く仕組みがあるが、培養条件下ではこうした品質管理機構が存在しないため、異常な細胞が増えてしまと考えられているようです。おそらく、こうした継代を継続し、異常が全く出ない系統を選別することで問題は回避できると思いますが、この選別の効率化が大きな課題かもしれません。
政権交代の効果が出ました!と、強調しているのは政府です。私ではありません。個人的にはむしろ否定的に捉えています。平野博文官房長官は記者会見で、外務省の有識者委員会が日米間の「密約」の存在を確認したことについて「今までの政府が言ってきたことと事実関係が違ってきたわけだが、これは政権交代による大きな効果だ」と強調したそうです(時事通信)。政府間の「密約」。これを、のちの政府が検証するのは問題ないと思います。でも、ことさら批判するのはいかがなものかと思います。というのは、相手国政府があることです。これでは、日本政府に内緒の話をできなくなります。全て公開できる議論だけで政治が成り立つなら、それは結構です。でも、そうした政治というのは可能なのでしょうか?そもそも、全て国民が監視するというのは物理的に不可能ですね。また、軍事に係る政治となるとオープンにできないものがかなり多くなると思います。ですので、政治には「密約」はつきものと考えるべきではないでしょうか。もちろん「非核三原則」とうものを表面で謳っておきながら国民を欺いてきたという責任はあるとは思います。その一方で、ではなぜこうした密約をせざるを得なかったかをあわせて検証すべきと思います。つまり「非核三原則」のために「密約」が必要になったのですね。そう考えますと、日本の防衛というところに議論が波及することになります。これは「普天間基地移設問題」を含めた日米安保のあり方を考える議論ということです。こうした密約があったと鬼の首を取ったような言い方をするのではなく、その反省を次に生かすような議論を願いたいと思います。