静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

カツオの水揚げ

2018年12月20日 08時58分59秒 | 実習

本日深夜
「ピエール瀧のしょんないTV しょんない年忘れ1時間スペシャル」
の放送があります。
学園生が再び登場予定です。
静岡県内の方は、ぜひご覧ください!

さて、遠洋航海実習で漁獲したカツオを焼津漁協に水揚げです。
朝の5時から作業スタートです。
-50度の冷凍庫に入る生徒は完全防寒です。

今回は3.5トンの水揚げ、すべてB1です。
B1とはカツオ一本釣りで最高鮮度のものです。

水揚げが終わると、実習船にある自分の荷物を片付け。
船で寝るのも終了です。


学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
いよいよ、明日から入学試験の願書受付となります
締切は1月11日、消印有効です。

 園長のつぶやき
テレビに出てくる漁師は、ほとんどが沿岸漁業。
それも1人、あるいは親子などで操業しています。
学園生の多くが就職する大中型漁船の漁師はテレビで観ることはめったにありません。

学園生の多くが、大中型漁船に行く理由は明白。
家族経営の小型漁船からの求人がないからです。
でも今の時代、子供が漁師を継ぐとは限りません。
子供が継がない場合、家族経営の漁船はどうなるのか?
現在やっている人が高齢などの理由で引退すれば廃業です。
家族以外の人を、後継ぎに受け入れることはめったにありません。
だから、多くの漁村ではどんどん漁師が少なくなっています。

1人で船を操(あやつ)り、魚を捕る。
それは自由で、かっこよく見えるかもしれません。
でも、その漁師がかっこよく見えたのは1人でやっていたからではないと思います。
本当のプロだからです。
だって、スポーツ選手だってサッカーや野球はチームプレーです。
そこにかっこいい選手はいるはずです。

大中型漁船で働くにはチームワークは絶対必要。
そこにもバツグンの実力があるかっこいい漁師が存在します。

あなたがテレビでみたかっこいい漁師がどんな人であれ、それはそれ。
他にもすごい漁師はたくさんいます。
大型漁船でお金を貯めて独立する方法だってあります。
ただ、自分の船を使う沿岸の漁師だって、周りへの気づかいがなければやっていけません。
それが漁師の世界です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

焼津に帰港

2018年12月19日 10時28分44秒 | 実習

明日、12月20日深夜に放送される
「ピエール瀧のしょんないTV しょんない年忘れ1時間スペシャル」
の中で学園生が再び登場予定です。
静岡県内の方は、ぜひご覧ください!

先週の日曜日、12月16日に実習船やいづは予定どおり焼津漁港に帰ってきました
到着したのは昼の12時。
みんな元気に帰ってきましたよ。


残念ながら私は見学対応で出迎えに行けませんでした。
ごめんね。
ほっとして、「これで卒業」みたいな顔の人もいましたが、まだ三学期があるからね!!


学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
今回の遠洋航海実習ですが、訳ありで参加できなかった生徒がいます。
彼については、特別メニューで沿岸漁業研修を行いました。
研修先はシラスや底引き網などをやっているところ。
ここは卒業生もお世話になっているところです。
その卒業生の先輩の指導も期待して、泊まり込みで研修となりました。
研修先の評価では
「言われたことはできるが、自分から動くことはもう少し・・・」
って感じです。
その彼も、無事に研修を終了し、昨日学園に戻りました。

さて、「自分から動くこと」についてです。
このブログで何度も触れているように、漁師には本当に大事なことです。

船に乗った初日は、すべてが初めて。
だから言われたことしかできなくても仕方ないかもしれません。
それが二日め、三日めとなれば違います。
言われたことしかできないなら
 「昨日、説明したのにやらない」
 「仕事する気があるのか」
となります。
こうなると、教える方もストレスが貯まっていきます。
だから、叱られることも多くなります。

大事なのは、いつも「自分から動く気持ちを持つ」こと。
その意識があれば、指示を受けたときも
「指示される前にやろう」
と思うはずです。

漁師も魚を捕ることはプロですが、指導者としてはプロじゃない。
学園のようにていねいに教えてくれる人ばかりではありません。
だから、学園にいるときから自分から動く大事さを身につけることが本当に大事です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

焼津漁港に向けて北上

2018年12月18日 11時16分11秒 | 実習

12月20日深夜に放送される
「ピエール瀧のしょんないTV しょんない年忘れ1時間スペシャル」
の中で学園生が再び登場予定ですよ-。

実習船やいづのフェイスブックもご覧ください!
https://www.facebook.com/pages/category/High-School/%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%88%B9-%E3%82%84%E3%81%84%E3%81%A5-112368329580266/

那覇港を出発し、焼津に向けて北上の様子です。
それでは水産高校引率職員の報告。
航海23日目。久しぶりに太陽が見えました。漁業学園航海専攻実習生と本校航海専攻科実習生は航海士にとって重要な六分儀を用いた天文航法を学びました。古代の船乗りから継承されているこの航海術は現代でもミクロネシアでは使われているそうです。現代はGPSが当たり前、今後はECDIS*の搭載が当たり前の時代になります。温故知新を紐解きながら協働で学習する良い機会になりました。


航海24日目。専攻科実習生は漁業学園実習生より昔から技術伝承されている、漁師のロープワークと刺し継ぎを教わりました。本校で教わってないものが多く、漁師として必要なスキルを身につけることができました。教える漁業学園実習生は大変だったと思いますが、教えることの難しさを経験できる良いチャンスだったと思います。昨日に続く、協働実習は相互に大きな効果がありました。



*ECDIS
電子海図表示システム。ディスプレイ上の海図にレーダー情報、予定航路、危険海域などを重ねて表示するもの。国際航路の大型船には取り付けが義務化されています。

実習の最後には、ロープ技術を専攻科生に説明するのが毎年恒例です。
その代わり、海技士試験の勉強は教えてもらったと思います。
これも学園生と専攻科生との交流の一つです。
こんな光景は10年前には想像もできませんでした...
 漁師になるエリートコースの水産高校
 水産高校に行けなかった学園生
と言う構図がかつてはありました...
現在は、そんな上下関係はありませんよ。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
漁師になるために水産高校に行くこと。
・・・実は、ハードルが高いんです。
それは水産高校は少ないからです。
静岡県の場合、焼津にしかありません。
生徒寮がありますが、学年で10人しか入寮できません。
寮も学園のように無料ではありません。
加えて路線バスが減って、通学出来ない地域が増えました。
たぶん、他の県でも同じ状況にあるはずです。

漁師には危ない仕事もあります。
しっかり身を守る術(すべ)を身につけて欲しいです。
そのためにも、ぜひ学校に行って欲しいのですが近くにはまずありません。

だから、
「家が遠くて水産高校に行けなかった」
と言う人が、近くの農業高校などに進学し、その後に学園に入学。
そんな人がけっこういます。
学園があることを知った人はラッキーですね。
学園生も今は県外出身者が多数です。

さて、今年度の見学会は先週で終了。
21日からは願書の受付がスタートです。
もし、まだ見学していない方はギリギリまで見学を受け付けますよ。
日程は私にご相談を。
願書の〆切は1月11日(消印有効)です。
間に合うように見学してください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

緊急告知!しょんないTV再び・・・

2018年12月17日 10時48分47秒 | 実習

お知らせです。
12月20日深夜に放送(静岡県内)される
「ピエール瀧のしょんないTV しょんない年忘れ1時間スペシャル」
の中で学園生が再び登場予定です。
学園の時間は短いようですが、ぜひ、ご覧ください。

昨日の昼の12時に実習船は無事に焼津漁港に戻ってきました。
保護者のみなさん、ご安心ください。
全員元気ですよ!
ブログでも追ってご紹介します。
実習船やいづのフェイスブックに入港写真がでています。
https://www.facebook.com/pages/category/High-School/%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%88%B9-%E3%82%84%E3%81%84%E3%81%A5-112368329580266/

このブログでは、沖縄県那覇港を出発のこと。
それでは水産高校引率職員の報告。
航海22日目。出港前、本船の隣に停泊中の三重県立水産高校の実習船“しろちどり”を見学させていただきました。2000年3月に就航されて船齢は19年ですが、それを思わせないほど、隅々までとても綺麗で驚きました。そして何よりも、しろちどり専攻科実習生の対応や説明が素晴らしく、手厚い指導をされているなと感心しました。
本船は予定通り15:00那覇新港を出港しました。

しろちどりは、焼津漁港に停泊することも多くあります。
昨年は焼津で停泊中のしろちどりを見学させてもいただきました。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
この土日で4名の見学がありました。
うち3名は、漁師になる気、まんまんでした。
1人は迷っていました。
迷いが吹っ切れたら、ぜひ受験してください。

ところで、中学生の場合、本人が「学園に来る気まんまん」でも、親の思いが違うことがあります。
そうですよね。学園に入学することは、高校に行かないということです。
ほとんど人が高校進学する現在、親としては迷うのが当然です。
高校卒業後に、学園に入学することもできますからね。

高卒という学歴の看板の価値はともかく、高校進学の価値は人により違います。
勉強なり、部活なりで充実した3年間を送る人。
あるいは、なんとなく高校に行き、ぼーと3年間を過ごす人。
何もしないのなら良いですが、変な道に走ることもあります。
しかし、学園に来たところで、一年間をがんばらないと意味がありません。

私としては、どちらを選ぶにせよ願うことは一つ。
「卒業するまで全力で取り組んでください」
ということです。
そうすれば、どんな選択であっても後悔がないはずです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

沖縄観光2

2018年12月14日 09時00分00秒 | 実習

実習船やいづは那覇に停泊中。
隣には三重県立水産高校の実習船「しろちどり」もいるようです。
実習船やいづのフェイスブックに写真がでています。
学園生の写真も紹介してくれていますよ!
https://www.facebook.com/pages/category/High-School/%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%88%B9-%E3%82%84%E3%81%84%E3%81%A5-112368329580266/

それでは水産高校引率職員の報告。
航海21日目。冬型の気圧配置となり、朝から北風が強い。
漁業学園実習生はバス研修に行かれました。本船の隣には僚船の“しろちどり”が時化の中、入港しました。
実習生は病気、怪我もなく全員元気である。

なお「しろちどり」は三重の「県の鳥」から命名したそうです。
やいづと同じカツオ一本釣りの練習船となります。
水産高校の実習船でも、カツオ一本釣りをするのは少ないようですよ。

生徒たちは、いよいよ焼津に向けて出港となります。
16日の夕方に入港予定です。
寒くて驚くだろうなぁ。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
ホームページ www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940

 園長のつぶやき
今週末の見学会は4組が来園予定です。
うち二組は中学生。
50期生は中学卒業者が少し多くなりそうです。
最近減っているのが20才以上の社会人。
もっと来て欲しいですが、これも人手不足で仕事がたくさんあるせいでしょうか?

ところで、静岡県知事は「実学」を重要視しています。
実学は「世の中に出て、実際に役に立つ勉強」のことです。
学園ではすべてが実学。
授業や実習だけでなく、寮生活も実学の場です。
それも、すべて漁師になることに的(まと)をしぼっています。

静岡県には私のような水産技師が60人ほどいます。
偏差値の高い、有名大学出身者も少なくありません。
やはり有名大学出身者は仕事もできる!
・・・とは、なりません。

大学は試験で高得点をとれば入学できます。
入学試験には解き方があり、決まった答えがあります。
ところが仕事は、必ずしも答えが決まっているわけではありません。
初めての案件では、解き方(対処方法)もわかりません。
自分で解決法を考え、関係者の協力を得て、結果を出す必要があります。

有名大学を出ている人が、必ずしも仕事ができるわけではないと言うのは
大学では本当の実学を教えていないから・・・かもしれません。
もちろん、大学は県の職員の養成機関ではありません。
就職の準備に進学するところではなく、特定の学問を学ぶところです。
だから、大学を出た人だって、本当は就職前に実学を学んだ方が良いはずです。

県の水産技師だって、
 コミュニケーション力
 チームワーク
 臨機応変(りんきおうへん)な行動
が求められるのは漁師と同じです。
このような能力は学力試験では評価できません。

学園の入学試験でも、受験者の漁師に必要な資質を評価するのは困難です。
ただし、入学したら、これらの資質が伸びるように指導します。
そして、その資質を評価して仕事を斡旋します。
ですから、もう大学を出た人でも漁師になるために学園に来る価値はあるはずですよ!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする