北海道新聞の19日朝刊、第三社会面のトップ記事です。他紙には出ていないので、道新の独自記事と思われます。予想されていたこととはいえ、さびしいですね。
道内には市町村立の美術館はそれほど多いわけではなく、空知地方では夕張のほかは、岩見沢の松島正幸記念ホールと滝川の自然美術史館があるくらいです。
なんだか、北海道の文化を支える力の薄さみたいなものを感じさせる、切ないニュースです。
収蔵品はどうするんでしょうか。
道立近代美術館あたりでも1000点はさすがに引き取れないでしょう。
佐藤忠良や斉藤清などの作品や、有名無名の炭鉱画家たちの行方が気になります。
いまにして思えば、今年の夏の、力のこもった展覧会「炭鉱のグラフィック」が、夕張市美術館の「白鳥の歌」だったのかもしれません。
夕張の文化拠点また一つ…市美術館来春閉館へ 維持費年500万円重荷に
【夕張】財政再建団体となる夕張市が経費削減策の一環として、夕張市美術館の来年三月での閉館を決めたことが十八日、分かった。光熱費など年間五百万円を超える維持管理費の負担が大きいことが理由だが、市民会館大ホールの今月末での休止決定に続く、夕張の文化拠点の“閉鎖”とあって、関係者に衝撃が広がりそうだ。
市美術館は一九七九年二月、市立図書館内に開設され、八八年、民間のボウリング場を改装した現在の建物に移った。絵画など約千点を収蔵。炭鉱全盛期、市内の各炭鉱で隆盛を誇った絵画サークルから誕生した炭鉱画家の貴重な作品も多い。
夕張市は、市民の文化的な生活に欠かせないとして、美術館を存続させる考えだった。しかし、市の単年度の歳入不足が約二十五億円もあるのに、これまでに決めた人件費、補助金の削減や、施設休止による削減効果は計約五億円にとどまっており、年間の閲覧料収入が約二十万円の美術館の維持は難しいと判断した。(以下略)
道内には市町村立の美術館はそれほど多いわけではなく、空知地方では夕張のほかは、岩見沢の松島正幸記念ホールと滝川の自然美術史館があるくらいです。
なんだか、北海道の文化を支える力の薄さみたいなものを感じさせる、切ないニュースです。
収蔵品はどうするんでしょうか。
道立近代美術館あたりでも1000点はさすがに引き取れないでしょう。
佐藤忠良や斉藤清などの作品や、有名無名の炭鉱画家たちの行方が気になります。
いまにして思えば、今年の夏の、力のこもった展覧会「炭鉱のグラフィック」が、夕張市美術館の「白鳥の歌」だったのかもしれません。
景気が悪くなるとまず削られるのが文化・芸術って、あまりにも悲しいです。
『じゃぁおカネはあるのか』という前に、知恵のある者は知恵を出し、手助けできる人は手を貸して、もちろん篤志のある人はその志を…というふうになかなかならないのも、寂しいものがあります。
文化までも葬り去っては、それこそ何も残らない気がするのですが。(長文失礼しました…)
この施設が根本的な問題に思えないのですが、費用削減という見た目を作らなきゃいけないんですかね。
私にとっては今年行けたことが、わずかな救いではあります。
こういう時こそ必要な場所では?
でも、このような時だからこそ本物の反骨精神をもった若者が夕張で着々と育っているかもしれませんよ。
人間の住む所には「文化」があると信じたいです。
例え、官の援助がなくても。
年間500万円なら民間基金を募集して当面維持して行くことは可能だと思いますが、ニトリの北海道元気基金を核にしてさらに寄付を集めて存続させたいものです。
ここは、財界と美術ファンの出番のような気がします。
カキコ、どうもありがとうございました。
夕張市の財政赤字は不正な会計操作のため莫大な額に上っており、不採算事業には聖域は設けないということなのでしょう。
年500万円というのは、人件費を含まない額であり、正直なところ、存続はきわめて困難だと認識しています。たいへん残念ですが。
ただ、収蔵品が1000点もあるのだとすれば、その行方は非常に気になります。