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■500m美術館(7)=11月30日で終了

2008年12月03日 23時19分27秒 | 展覧会の紹介-現代美術
承前

 地下鉄東西線の大通-バスセンター間の通路に、11月の1カ月間展開された「500m美術館」を紹介する最後のエントリ。
 これまで取り上げていなかった「若手200人」のうちから何点か。

 冒頭はchibi.さんの版画。
 幻想的な世界をつくりだすのは、あいかわらずうまいなあ。


           

 道都大中島ゼミの3人。
 左から順に、大泉力也「飽和する甘さ」、松本直也「PILLOW FIGHT」、石井誠「殻」。
 石井さんの作品は、3枚1組で、いつものシルクスクリーンではなくエッチングに見える。冬虫夏草を題材にしていて寂寥感が漂っており、ふだんの線が躍る作風とは異なるのが興味深い。


           

 右はこんのあきひと「つい」。
 カラー4枚、モノクロ8枚のスナップ。
 左はウメコ「ココロ踊る」。
 これ、こないだ、円山公園近くのWAKE CAFEで見ました。写真を貼る支持体の高さを変えたりして、ちょっとインスタレーション風なユニークな作品。


                   

 jobin「ピースin street」「ピースin 1/200」(部分)
 スライド写真のマウントを使った、極小作品。
 jobinさんは、のびのび空間を使う環境よりも、いかに限られた空間を有効に使うか-という点で能力を発揮するタイプに見えるなあ。


           

 駒澤千波「ハナビワニ」
 5点組み。また、なにやらアニメーション作成をたくらんでいるのかな。


                   

 最後に紹介するのは、神谷泰史「influence」
 キャンバスを裏返しにし、ゼンマイ仕掛けを3つ取り付けたもの。
 近づけてみるとカチコチという音が聞こえた。音と時間をテーマにした、この中では異色の作品だと思う。


 なお、7つものエントリになったのは、この展覧会がすごかったからというよりも、勝手にたくさん写真を撮ってきたからという理由に過ぎない。
 作品自体は玉石混淆である。

 非常にきびしいことを言わせてもらえば、ここにある作品で、岡部昌生、鈴木涼子、伊藤隆介の水準に達しているものは皆無だし、その萌芽を思わせる作品もほとんどない。

 ただ、なんにせよ、自作を人の目にふれさせる機会は重要だろう。
 ここから次のステップに進む若い作家がひとりでもふたりでも出てくれば、とてもいいことだと思う。


http://jobin.blog6.fc2.com/

2008日本画の「現在」展=駒澤さん出品
第23回北の日本画展(画像なし)
第2回にかわえ展
第1回にかわえ展
野口裕司展と最後の「にかわ絵展」(06年)
駒澤千波展(07年8月)
駒澤千波日本画展(06年)

□神谷さんのサイト http://windtail.com/
神谷泰史個展「ubiquitous music」(2005年)

(この項終わり)


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