“渋谷の父 ”ハリー田西の占い研究所

自身のことを含め世の中の森羅万象を占い師・運命学研究家の立場からつづります。

全然関係ないけど、J.D.サリンジャーの死と熊本出張

2010年01月28日 18時46分34秒 | Weblog
青春小説の原点ともいうべき『ライ麦畑でつかまえて』の作者J.D.サリンジャーが亡くなりました。
享年91。う~ん、けっこう長生きしましたね。

僕が、この作品の存在を初めて知ったのは、1969年、高校1年の時のことです。

当時、庄司薫氏の『赤頭巾ちゃん気をつけて』が芥川賞を受賞してベストセラーとなり、
僕は親友のKクンと学校の図書室で開かれたその読書感想会に参加したのです。

当時の僕は、(自分でいうのもなんですが)とってもウブで純粋な童貞の少年でした(笑)

『赤頭巾ちゃん・・・』を読んで単純に感動した僕は、
先生から、会の冒頭、「じゃあ、1年生から感想を述べてもらおうか」と言われ、
この作品について、
「僕らがふだんしゃべっているような口語体の文体で書かれているのがすっごく新鮮だったし、
主人公の薫クンのやり場のない虚無感みたいなものにすっごく共鳴できました」
と素直に「感動した」という意見を述べたところ、
その後、登場した2年や3年の先輩たちからは、
「いやぁ、この作品の設定も文体も内容もすべてサリンジャーのマネっこだ」
「『ライ麦畑・・・』の設定をニューヨークから東京に移しただけ・・・」
「ライ麦で崖から落ちそうになる子供たちをキャッチしようとするアメリカ人の僕と
狼から赤頭巾を守ろうとする日本人の僕ってまるでテーマまでそっくりじゃん」と、
出るわ、出るわ、言いたい放題、酷評のオンパレード・・・

当時の僕は、サリンジャーの名前も知らなければ、
その『ライ麦畑・・・』とやらも読んだことがなかったので、
並みいる諸先輩たちの中で、かなりバツが悪いというか恥ずかしい思いをしたものです。

それで、Kクンに、「ねぇ、あのサリンジャーというのは何?」と訊ねたところ、
当時、クラス委員をし、僕より数段大人びていて落ち着きのあるKクンは、
『赤頭巾ちゃん・・・』に、サリンジャーの『ライ麦畑で・・・』の
盗作疑惑が起きている云々の話をしてくれたのです。
それを聞いて、僕はもう「へ~~っ」とびっくりです。

でも、「ああ、知らなかったとはいえ、
満座の中で、あんなに感動したとか言っちゃって恥かいたなぁ」と言ったら、
Kクンはこんなことを言って僕を慰めてくれました。
「でも、先輩たちはみんなやれ盗作だのマネっこだのって言ったけどさ、
ああいう意見自体ほとんど雑誌などからの受け売りだと思うよ。
本当は『ライ麦畑・・・』と『赤頭巾ちゃん・・・』の読み比べなんて、
誰一人徹底的にやっているとは思えないし、
もしかすると彼ら自身、サリンジャーの作品を一つも読んでいないかもしれないよ」と。

これまた「へえ~~っ」です。
このKクンの冷静な分析力に、僕より「うわ~っ、大人だなぁ・・・」とまたびっくり!
以前も書きましたが、Kクンはその後一緒に早稲田に進み、
現在はJICAの九州の所長さんをしています。

その日の帰り、僕は早速本屋さんへ行き、買ってきたのが、
野崎孝訳の『ライ麦畑でつかまえて』(白水社刊)でした。

それから読んでみると、まぁ本当に似てること似てること・・・(笑)

それが、今からもう40年前のこと!

その後、2003年に村上春樹氏が『ライ麦畑・・・』を再訳。
これも読みました。
この村上バージョンの『ライ麦畑・・・』はまた一段と良かったなぁ。

そして、思いました!
ライ麦畑で崖から落ちそうになる子供をキャッチしようとするホールデン少年も、
狼から赤頭巾ちゃんを守ろうとする薫クンも、
そして、世の迷える女性たちの羅針盤にならんと思う僕も「一緒やん!」と(笑)

さて、明日、あさってと九州の熊本へ出張です。
明日はともかく、あさっての帰りも夕方になるため、
土曜日の鑑定は無理かもしれません。
その代わり、というのもなんですが、熊本の美味しい馬刺しを食べて来ようかなと。
あはは、全然、鑑定の代わりになんかなってないか。

実は、熊本は九州で僕がまだ行ったことのない唯一の県なのです。
それだけに期待感も高まります。


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