少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

相対的な視覚

2005-09-25 19:46:08 | 写真
暗室で印画紙と格闘していると、つくづく思うことがある。それは人間の感覚というのは非常に相対的だということ。

黒いトーンの微妙な違いは、単独で見てもさっぱりわからない。ゾーンというしきりに区切られたいくつかのサンプルを並べて初めて違いが認識される。

白い色の方はまだ分かり易いが、それでもべタッとした色の場合、どれが真っ白かなんてとても分からない。

逆も言える。トーンがしっかりと出ていない写真でも、それぞれの要素が相対的に適当な明るさになっているので、絶対値がずれていてもあまり気にならないことも多い。綺麗なプリントを持ってきてはじめて、その違いに愕然とするのだ。

現像条件その後

2005-09-25 19:40:20 | 写真
現像条件を出すための実験は、結構単調な作業で疲れる。三連休で体にも余裕が出来たので、もうちょっとつめてみることにした。

フィルムスピードを125まで落として撮影。それから現像時間を10分まで短縮した。

結果はフィルムスピードに関しては大体125でちょうどいいくらい。ゾーン1でかすかにトーンが認めあっれるくらい。でもハイライトの方は10分に短縮してもおまけをつけてゾーン8までトーンがあるかないかといったところ。どうも現像時間は大分長いらしい。

この現像時間はもともとパッケージに描いてあったものを参考にした値だ。D-76(1:1)、20度で13分とある。22℃にして少し短めにして10分という条件はそんなに悪くはないと思うんだが。もちろんISO400で撮ればこの条件でもハイライトは結構出てくるのだろう。でもそれだとダークの諧調がつぶれてしまう。

いっそのことブローニーの条件の7分40秒くらいまでつめてみようかとも思ったりするが、やりすぎだろうか。

いつもはコダックの18%グレーカードを撮っていたのを、コンクリートの壁に変えた。壁の表面は塗装のため少しでこぼこがあり、これがトーンを見るのにちょうどいい。微妙な違いがよく分かる。いろいろやってみるものではある。