少年カメラ・クラブ

子供心を失わない大人であり続けたいと思います。

覆面効果

2005-12-12 08:49:24 | 哲学
この言葉を聞いたのは、もう何十年も前のことである。学校でどこかに研修に出かけてそこで聞いたお坊さんの話の中でこの言葉を聞いた。なぜ今までそのことを覚えていたのかよくわからない。でも、その時の様子をとてもよく覚えている。講話がおわった後、学校の教務主任が「たいした話ではなかったが、覆面効果の話はまあまあだった。」と余計なことまで言っていたことまで覚えている。

さて、覆面効果とは何か。ねずみ小僧のように泥棒というのは頭に手ぬぐいをかぶったりする。あるいはバットマンだって覆面をしているのだが、なぜ彼らはああいう風に覆面をしたがるのかというお話だ。

その時聞いたお話がどんなだったかは、もうすっかり忘れてしまったのだが、今思うに覆面効果というのは、自らを現実から一歩離れて見ることが出来るということなのではないかと思う。つまり、周囲に対して直接接しているのは覆面の表面であって、その人直接ではない。悪役を退治しているのはバットマンであって、その中に入っている人ではないのである。外から見ると、覆面をしているかどうかは大したことではないように見えるのかもしれないが、本人にとっては「それは自分ではない」という意識を持っていることが重要なのだ。

もし、覆面効果が本当にあるとすると、世の中で成功している人たちというのは本当の自分というのをさらけ出していないということになりはしないだろうか。如何に激論を戦わそうが、涙を流しながら感動しているように見えようが、その人は決して本当の自分をさらけ出したりはしていない。言ってみればそれはお芝居に過ぎない。全ては冷徹な計算の上に成り立っていると考えるのは、あまりに冷たすぎるだろうか。

大人になると、人は多かれ少なかれ覆面効果のような意識を持つことになる。本音と建前とを上手く使い分けることが出来なければ、社会的な生活を上手く行っていくことはできない。でも、時として人は、それが建前だったのかそれとも本音だったのかがよく分からなくなる時だってあるような気もする。

普通我々は、他の人たちとの関係を上手く保つためにある意味で覆面をかぶって生きている。でも、時として自分のコントロールを超えて怒りがこみ上げてくることだってある。そうなると、大体物事は上手くいかない。覆面の後ろ側に隠れていた素の自我が顔を出すのだ。あとで反省するのだが、もう遅い。そんな経験も誰でもあるに違いない。なぜ覆面をかぶるとものごとがうまく運ぶのか。それは、自分自身の行動を客観的に見て、それを制御できるからに他ならないと思う。素の自分というのは、言ってみれば「自分でコントロール」できないからうまくいかないのだ。自分が自分をコントロールできない?なんだかまたまた妙な話になってきた。


プリントエクスチェンジへの道(6)

2005-12-11 20:55:12 | 写真
プリントエクスチェンジでは、僕は印画紙にバライタ紙という伝統的な紙を使っている。最近ではRCという取り扱いも容易な紙が出回っていて、作品にするときでもRCを使う人も多いと聞く。

使ってみると素人の僕でも感じの違いは一目瞭然だ。現像をすると1分くらいで最大濃度に達して、それから殆ど変化しない。乾燥後の取り扱いも簡単である。

でも、僕は最近バライタばかり使っている。乾燥の仕方もまだよく分からなくて、アイロンをかけて見たり、ズボンプレッサーにはさんでみたりと試行錯誤中だ。

フェロ仕上げなるやり方があって、フェロ板という板に写真を貼り付けて表面をテカテカにするらしい。僕はこれをやったことはない。

さてどっちの紙がいいか。はっきりいってよく分からない。でも、簡単だからという理由だけだったら僕はRCを使うのはどうかなあと思う。簡単がいいなら、何も面倒くさいモノクロ自家現像などやらなくてもいいはず。面倒くさいのが楽しくて現像やってるんだから、面倒くさいバライタで行きましょうよバライタで。アートって、無駄に面倒くさければ面倒くさいほど価値が高まるって言ったら言い過ぎだろうかねえ。

まあ、どうにも上手くコントロールが出来ないのならRCから入るのが筋だろうけど。

ナグラーアイピース

2005-12-11 20:45:38 | 写真
これは、プリントエクスチェンジ用というわけにはいかないだろう。お気に入りのドブソニアン望遠鏡につけた16mmアイピース。ナグラーは開発者の名前だ。本当は鏡筒の焦点距離が長くなったので、もうちょっと焦点距離の長いアイピースが欲しいところ。2インチ径のアイピースを持っていないので長焦点のパンオプティックがいいかなあ。また5万も出費になるので、当分は無理だけどね。

プリントエクスチェンジへの道(3)

2005-12-11 20:37:28 | 写真
会社のそばでとったBMWの単車。撮影したのはもうだいぶ前になる。絵的にはとても気に入っているのだが、ちょっと露出不足でダークをしっかり出すのに苦労しているモノ。

ゾーンの判定をするために露出を変えて写真を撮るのもやってみた。最近気がついたのだが、ゾーンを調べるときの被写体は、完全にフラットな無地よりも多少文字やテクスチャーがあるものを写した方が、判定がしやすい。時にダーク部の判定(ゾーン1)では、真っ黒だけだと良く分からないので、そういうテクスチャーが助けになるのだ。

プリントエクスチェンジへの道(2)

2005-12-11 20:34:43 | 写真
この週末は、大分現像に時間をかけた。だからといってみんな上手くいくわけではないが、現在の状況は大分分かってきた。露出が大目のネガや少な目のネガ、いろいろな素材からプリントを作っていく。ネガが楽譜でプリントが演奏という意味も何となく分かったような気もする。何枚か作品(?)候補をアップするのでご感想などいただけると有難い。この写真は、朝早く撮った大根。幾何学的に中心から延びる葉っぱが面白いと思った。

最小最大黒時間を求める実験もやったが、案外正確にこの時間を見つけるのが難しい。紙を十分に乾燥してから判定しないと相当ずれてしまう。乾燥するとかなり黒化が進み、最小最大黒時間が短い方にシフトするのだ。

キャベツ

2005-12-11 07:31:20 | 写真
プリントエクスチェンジに使う写真に使えないかと思って,早朝の畑へ出かけた。凍てつく朝、白菜に霜がおりて不思議なテクスチャーが表面に。でも、いまひとつなんだなあ、これが。

月のスケッチ:アペニン山脈

2005-12-09 19:49:21 | 天体観測
めっきり寒くなった冬の空に浮かぶ半月は何だかピリッとした感じ。30分ほどかけてアペニン山脈を細かくスケッチした。わかりにくいが、腐敗の沼の左上に+印でマーキングしてあるのがアポロ15号の着陸地点。もちろん、望遠鏡で見えるわけではないが、そこには月着陸船の残骸があるはず。そう思っただけで楽しくなる。

双眼装置で見たが、時々フォーカスが外れる感じがする。シーイングの問題かな。
25cmドブソニアンで観察。