この言葉を聞いたのは、もう何十年も前のことである。学校でどこかに研修に出かけてそこで聞いたお坊さんの話の中でこの言葉を聞いた。なぜ今までそのことを覚えていたのかよくわからない。でも、その時の様子をとてもよく覚えている。講話がおわった後、学校の教務主任が「たいした話ではなかったが、覆面効果の話はまあまあだった。」と余計なことまで言っていたことまで覚えている。
さて、覆面効果とは何か。ねずみ小僧のように泥棒というのは頭に手ぬぐいをかぶったりする。あるいはバットマンだって覆面をしているのだが、なぜ彼らはああいう風に覆面をしたがるのかというお話だ。
その時聞いたお話がどんなだったかは、もうすっかり忘れてしまったのだが、今思うに覆面効果というのは、自らを現実から一歩離れて見ることが出来るということなのではないかと思う。つまり、周囲に対して直接接しているのは覆面の表面であって、その人直接ではない。悪役を退治しているのはバットマンであって、その中に入っている人ではないのである。外から見ると、覆面をしているかどうかは大したことではないように見えるのかもしれないが、本人にとっては「それは自分ではない」という意識を持っていることが重要なのだ。
もし、覆面効果が本当にあるとすると、世の中で成功している人たちというのは本当の自分というのをさらけ出していないということになりはしないだろうか。如何に激論を戦わそうが、涙を流しながら感動しているように見えようが、その人は決して本当の自分をさらけ出したりはしていない。言ってみればそれはお芝居に過ぎない。全ては冷徹な計算の上に成り立っていると考えるのは、あまりに冷たすぎるだろうか。
大人になると、人は多かれ少なかれ覆面効果のような意識を持つことになる。本音と建前とを上手く使い分けることが出来なければ、社会的な生活を上手く行っていくことはできない。でも、時として人は、それが建前だったのかそれとも本音だったのかがよく分からなくなる時だってあるような気もする。
普通我々は、他の人たちとの関係を上手く保つためにある意味で覆面をかぶって生きている。でも、時として自分のコントロールを超えて怒りがこみ上げてくることだってある。そうなると、大体物事は上手くいかない。覆面の後ろ側に隠れていた素の自我が顔を出すのだ。あとで反省するのだが、もう遅い。そんな経験も誰でもあるに違いない。なぜ覆面をかぶるとものごとがうまく運ぶのか。それは、自分自身の行動を客観的に見て、それを制御できるからに他ならないと思う。素の自分というのは、言ってみれば「自分でコントロール」できないからうまくいかないのだ。自分が自分をコントロールできない?なんだかまたまた妙な話になってきた。
さて、覆面効果とは何か。ねずみ小僧のように泥棒というのは頭に手ぬぐいをかぶったりする。あるいはバットマンだって覆面をしているのだが、なぜ彼らはああいう風に覆面をしたがるのかというお話だ。
その時聞いたお話がどんなだったかは、もうすっかり忘れてしまったのだが、今思うに覆面効果というのは、自らを現実から一歩離れて見ることが出来るということなのではないかと思う。つまり、周囲に対して直接接しているのは覆面の表面であって、その人直接ではない。悪役を退治しているのはバットマンであって、その中に入っている人ではないのである。外から見ると、覆面をしているかどうかは大したことではないように見えるのかもしれないが、本人にとっては「それは自分ではない」という意識を持っていることが重要なのだ。
もし、覆面効果が本当にあるとすると、世の中で成功している人たちというのは本当の自分というのをさらけ出していないということになりはしないだろうか。如何に激論を戦わそうが、涙を流しながら感動しているように見えようが、その人は決して本当の自分をさらけ出したりはしていない。言ってみればそれはお芝居に過ぎない。全ては冷徹な計算の上に成り立っていると考えるのは、あまりに冷たすぎるだろうか。
大人になると、人は多かれ少なかれ覆面効果のような意識を持つことになる。本音と建前とを上手く使い分けることが出来なければ、社会的な生活を上手く行っていくことはできない。でも、時として人は、それが建前だったのかそれとも本音だったのかがよく分からなくなる時だってあるような気もする。
普通我々は、他の人たちとの関係を上手く保つためにある意味で覆面をかぶって生きている。でも、時として自分のコントロールを超えて怒りがこみ上げてくることだってある。そうなると、大体物事は上手くいかない。覆面の後ろ側に隠れていた素の自我が顔を出すのだ。あとで反省するのだが、もう遅い。そんな経験も誰でもあるに違いない。なぜ覆面をかぶるとものごとがうまく運ぶのか。それは、自分自身の行動を客観的に見て、それを制御できるからに他ならないと思う。素の自分というのは、言ってみれば「自分でコントロール」できないからうまくいかないのだ。自分が自分をコントロールできない?なんだかまたまた妙な話になってきた。