ひげ爺の独り言

髪が薄くなり髭はごま塩の「ひげ爺」、旅行会社を定年退職して16年。 高齢となって転居した大宮での隠居ぐらしを投稿します。

坂東札所めぐり 第十回

2012-05-08 09:11:16 | 旅行・秘湯・巡礼 
今回は、坂東三十三ヶ所のなかで最北部にある栃木 茨城の3箇寺を参拝した。
順番では2月のところを、道路の凍結が心配で5月に順を換えての実施だった。
風薫る五月の道を進むと 木々の色も山の景色も変わり 遠く山に残雪も見えた。
札所の趣も異なり、高所は若芽が萌え山桜が咲き 里は田植えの時期だった。
昼食は日光の馴染み店「ますだや」で、名物ゆば料理を懐石セットで注文した。
「日光の地名は、二荒(にこう)から発祥したのだろうか?」と、ひげ爺の独り言。
新緑に湯葉にと日光は結構だったが、商売気丸出しのどこかの寺は今市の感。

坂東観音霊場二十一番: 八溝山 日輪寺 本尊 十一面観世音菩薩
茨城 栃木 福島の接点にある八溝山系、その山深い頂き近くに日輪寺がある。
札所のなかでも最難所で、高速のインターから遠いことが昔の苦労を思わせる。
天平時代 役行者の開創と伝わるが、弘法大師や慈覚大師も来山したという。
頼朝の寄進を受けるなど、鎌倉から室町にかけて北関東屈指の霊場だった。
その後は火災焼失や明治の廃仏毀釈で衰退し、現本堂は昭和の再建になる。

坂東観音霊場十八番: 日光山 中禅寺 本尊 十一面千手観世音菩薩
いろは坂を上って開けたところが中禅寺湖で、その湖畔東岸に中禅寺がある。
寺伝は延暦3年、日光開祖勝道上人が男体山の登拝口に寺を開いたと言う。
上人がカツラの生立木に観音像を刻んだところから、「立木観音」と呼ばれる。
明治に山津波で本尊が湖に沈み、奇跡的に浮き上がった現在の地に移った。
赤い仁王門に続き鐘楼 愛染堂 大黒天堂 本堂があり、大寺の構えをしている。

坂東観音霊場十九番: 天開山 大谷寺 本尊 千手観世音菩薩
宇都宮の北西部に石材地の大谷があり、磨崖仏を本尊にした大谷寺がある。
仁王門をくぐると、納経所の奧に巨大な岸壁が覆い被さる形の本堂が見える。
内には凝灰岩に日本最古の磨崖仏、4㍍弱の本尊千手観音が彫られている。
像の造立は平安時代と伝わるが、弘仁時代に弘法大師が彫ったものとも云う。
寺域には磨崖仏が多くあるが、近くの公園には88尺8寸の平和観音が立つ。
コメント
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