こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

詩・春

2015年03月19日 15時51分48秒 | 文芸
春         齋藤恒義

寒くなった また
きのうのあったかさが
嘘になった
けせらせらだ

三寒四温

『奈良のお水取りまでや』
子どもの頃の記憶に
祖父の呟きが
鮮明に刻まれている
とはいえ
ピンと来ない
「奈良のお水取り」?

待ち遠しい
春が
世間があったかかくなれば
少しは晴れるだろう
こころの憂さが

ああ 待ち遠しい
春が
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春の記憶

2015年03月19日 04時37分45秒 | 日記
春の記憶 
母はワラビ採りが生きがいだった。春になると何をさておいても山野に足を向けた。当然、子どもを引き連れていく。学校の宿題なんか後回しでいいと言う。誰かに先を越されてたまるものかと競争だった。
 確かに母はワラビ採りの穴場をよく知っていた。山のすそ野や池の土手にいったん入ると、もう夢中でワラビを摘む。開いていない若葉のものを手早く採取した。風呂敷いっぱいになった。家に戻ると、ワラビの調理だ。
 ワラビは重曹やカマドの灰を放り込んだ熱湯であく抜きをする。ひと晩漬けておくと、灰汁は抜けて食べられる。
 ワラビの季節は連日ワラビを使った献立が食卓を飾った。なかでもよく食べさせれたのが、ワラビの混ぜご飯にチラシ寿司。子供心に、もっとおいしいものを食べたいと何度おもったか。その望みは決して叶わなかった。
 今や高級食材のワラビだが、子供の頃のトラウマで、食べたいとは絶対思わない。
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記憶のつれづれ

2015年03月19日 00時57分48秒 | 日記
合格発表

電光掲示板に番号が一斉に表示された。番号順だが、連番だったり、途中で抜けた番号があったりする。そして……(あったー!)
 運転免許試験場は明石にあった。少し不便なところで、まるまる一日がかりの試験となった。実技は自動車学校で合格しているから、法令・構造の学科のみだが、いくら自信があってもこればかりは絶対ではない。プレッシャーに弱いあがり症の私には尚更不安が付きまとう。たかが四者択一の当てものなのに。
 身近に、何度も受けては不合格になっている知人を見ているから、もうドキドキものだった。合格しなければ、再度受験料を払って試験場でまた一日がかりである。しかも明石までの往復交通費も馬鹿にならない。そんなこんなの条件がプレッシャーに輪をかける。
 しかし、合格…一発合格だ!涙が出るほど嬉しかった。講習と免許証の発行を受けると、帰りはもう真っ暗。しかし苦にもならない。やはり合格はしてナンボだった。
 四十数年前の思い出も、合格の喜びは格別なものだ。
 
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