結婚したとき私が33歳、妻は20歳。
年齢差で、新婚当初は典型的な夫唱婦随。夫のやりたいように家の方針は決まった。まさに亭主関白を謳歌した。
その形勢が揺るぎ始めたのは、子供を授かってから。その変化は、あまりにゆっくりで、うかつにも気づかなかった。子供が物心つく頃まで顕著な変化がないので仕方なかった。
「はい。一番風呂はおとうさんよ」
わりあい古風なところがあった妻は、いつもそんな風に立ててくれた。別に亭主面をしたいわけではなかったが、いい気分だった。
それがひっくり返った。
「はい。おとうさんがお風呂入る前に、早くはいりなさい。お父さんが入った後は汚いから」
3人目の子供を授かったときにそれは始まった。上の子供らは既に小学生。彼らが優先される時代が来た。風呂だけではない。食事も、最初に配膳するのはおとうさんだったのが、後回しにされるのが普通になってしまった。
それが我が家の団欒の正体(?)なのである。
年齢差で、新婚当初は典型的な夫唱婦随。夫のやりたいように家の方針は決まった。まさに亭主関白を謳歌した。
その形勢が揺るぎ始めたのは、子供を授かってから。その変化は、あまりにゆっくりで、うかつにも気づかなかった。子供が物心つく頃まで顕著な変化がないので仕方なかった。
「はい。一番風呂はおとうさんよ」
わりあい古風なところがあった妻は、いつもそんな風に立ててくれた。別に亭主面をしたいわけではなかったが、いい気分だった。
それがひっくり返った。
「はい。おとうさんがお風呂入る前に、早くはいりなさい。お父さんが入った後は汚いから」
3人目の子供を授かったときにそれは始まった。上の子供らは既に小学生。彼らが優先される時代が来た。風呂だけではない。食事も、最初に配膳するのはおとうさんだったのが、後回しにされるのが普通になってしまった。
それが我が家の団欒の正体(?)なのである。
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