難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者の聞こえない「声」 また結婚!?

2007年03月01日 21時36分01秒 | 生活
061015_1206~001.jpg061015_1207~001.jpg職場で自分が聞こえないことで、いかにインフォーマルな情報が入っていないかを痛感させられた。

この間の月曜に、新婚旅行から帰ってきたばかりの佐藤さん(仮名)に「お帰り」と挨拶した。佐藤さんも「うん、ありがとう」と返事し、それで終わっていた。
翌日、上司と出張し、要約筆記が付いた二時間の会議が終わって、帰路の電車内で上司が「佐藤さん、新婚旅行だったんだってと話しかけたが疲れたとか言ってたよ」と話してきた。
確かに、今日の会議の相手に佐藤さん(仮名)がいたが、佐藤さんて新婚??
「昨日来たので、挨拶はしましたよ」と答えて、今日は佐藤さん来ていないし、変だなあと感じた。
ここに至って、昨日のうちの佐藤さんと今日の取引先の佐藤さんは同じ相手かもと気が付いた。「もしかして、変なことを聞くようですがと佐藤さんて今日会った佐藤さんが昨日会った佐藤さんの相手ですか」と聞くとそうだという。

あちゃー、二回目だ。
結婚したのを知らなかったことは数えきれないほどある。28年も勤務していれば難聴者は何度もある。
しかし、同じ取引先で毎日連絡しあっといる相手となるとショックは大きい。二回目なのでなおさらだ。

うーむ、空中を飛び交っている会話を一つひとつつかまえて、その中身をみたいとは思わない。そんなことをしたら気が狂ってしまう。人間、聞こえない方が良いこともあるのだ。

勤務先でも私がいかに聞こえていないかは分かるようにはなった。メールで教えてくれる人はまずいない。話をするのを避ける人がほとんどだ。私の顔をみて何か話題にしているのがわかるが知りたいとかどうこうするのはもうない。

「雑談」(インフォーマル)の情報は実社会では重要な役割を果たしているらしい。このことを話したら「特に女性はショックだと思う」と言われた。何で女性は特にか分からないが、企業社会の中で地位が得られにくいので、会話(雑談)により自分の位置、地位を推しはかり、誘導すらしているのかもしれない。

聴覚障害者はインフォーマルな情報は入らないのか。

ラビット 記