難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

能登半島沖地震 テレビは聞こえない人にどう報道したか

2007年03月26日 21時17分10秒 | 生活

深夜の生放送のニュース
深夜のFNNニュース能登半島沖地震が発生したとき、テレビはどう放送したのか。
午前0時のFNNニュースは、字幕放送がなかった。
現地でも、聴覚障害者団体が地震発生を伝えるテレビのニュースに字幕と手話がないと放送局に抗議したそうだ。

唯一すぐ対応したのが、CS障害者放送統一機構だ。地震発生後、NHKのニュースにリアルタイムで字幕と手話をつけて放送した。

総務省のデジタル放送時代の視聴覚障害者向け放送のあり方に関する研究会でも、聴覚障害者委員は災害時の放送について、特に強く要望したが、報告書の中にはどれだけ記述があるのだろうか。
放送事業者は、常に字幕入力者と手話通訳者を待機させるには非常にコストがかかるので今後の課題というような言い方だった。

ラビット 記


ラビット 記


能登半島沖地震と聴覚障害者の支援情報

2007年03月26日 21時00分33秒 | 生活

運行中止になったしらさぎ5号
途中で止まった北陸の列車こうした大きな災害が発生した場合、今回のように日曜日だと現地の協会やその他関係団体に被災状況や支援を連絡できるが、平日、それも昼間だと難しい。

今回は、指示を出す責任者にあたる人が被災地の近くで交通マヒに巻き込まれたため、情報が入らない状況に置かれ、自身の移動もままならなくなった。
被災地に近いと携帯電話とメールの発信規制の影響を受け、受信、送信にタイムラグが生じるうえ、外部の情報が一般的なメールのニュースに限られ、事件を取材したもので詳細は分からない。

災害情報は、当事者は自分の地域や自分と関わるローカルな情報を必要とするが、こうしたニュースに流れてくるのは概略情報でしかない。列車に乗って、途中の駅で停車しても何時発車するのか復旧の見通しはどうなのか皆目分からず、待つしかない。ローカル線の駅で停車すると駅に駅員自体がいない。広い田んぼの中の駅ではどうしようもない。

石川県の難聴者協会は役員会の最中だった。福井県の協会は会員のほとんどが午後からの講演会に集まるために向かっていた。聴覚障害者協会の能登支部は京都方面に旅行中だったと聞いた。

余震が続く中、避難した被災者への支援が必要になっている。多くの被災者の中には、難聴者や聴覚障害者もいるのかまだ不明だ。

ラビット 記
写真は右が田んぼの中の駅に止まった列車。左が運行を中止した特急。