難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

バラエティ番組に生字幕

2007年03月04日 13時48分57秒 | バリアフリー
070303_1904~001.jpg070303_2002~002.jpg土曜日にテレビを見ていたら、バラエティ番組に生字幕が付いていた。
日本テレビの午後7時からの「シャルウイダンス?」と「世界一受けたい授業!!」を見ていると、>>のある字幕が出ていた。これはニュースのときに出る日本テレビ特有の生放送時の字幕(※)だ。
バラエティ番組は生放送も多く、また放送直前にパッケージが持ち込まれることから字幕放送になることは難しいといわれていた。
見ていると発言からかなり遅れて表示され、映像やテロップと字幕が合わない。しかし、字幕だけを見ていればいろいろなやり取りが楽しめた。
昼には、NHKの「生活笑百科」も字幕が付けられていた。

バラエティ番組の字幕放送に付いては、いくつもの課題がある。会話のやり取りが多く、話が早い上、発言がダブる、テロップも多用されるという問題がある。
NHKの「生活笑百科」は漫才コンビが漫才の形で法律相談をするので、ボケと突っ込みのやり取りが続く。見ていると相方が相槌を打っているような場合は字幕にしていない。ちょっと突っ込んだような場合も基本の話に字幕を付けている。これで話が分かる。それでは面白さが伝わらないので省略した時間で突っ込みも時々字幕になる。
話がかぶる時は音声認識の技術では当面字幕化はむりだろう、人が聞いて字幕にする言葉かどうかその内容とタイミングで判断していくのが良いだろうと思う。

生放送以外の番組でも生字幕制作が行われるようになると字幕の遅れの問題が発生するが、これは受信機側で映像と音声を遅らせる方式がある。
総務省の「デジタル放送時代の視聴覚障害者放送のあり方に関する研究会」でも、エルエスアイジャパン社とテレビ朝日が情報通信研究機構NICTの研究開発補助事業として生放送の映像遅延回路方式の研究が進められていることが紹介されていた。これを使えば気にならなくなる。
http://www2.nict.go.jp/v/v413/103/topic/no7/sub/page14.html

実際にパソコンで字幕放送の字幕を見る場合やCS障害者放送統一機構の目で聴くテレビでリアルタイム字幕・手話放送を画面合成方式(PIP)で見る場合は映像と音声を遅延させてみている。

放送事業者は困難だ、困難だといいつつも色々、挑戦していただいていることに感謝する。NHKもニュースに字幕を付けた時も技術者たちは無理、時期尚早といっていたが、時の海老沢会長の一声で実施することが決まって、2000年3月27日のニュース7で始めて実施された。あれからはや7年。

※これは当初日本テレビが開発した擬似スクロール機能だったが、昨日はそうだったかは記憶になく、普通の表示だったと思う。

ラビット 記