難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

何というか、難聴者のコミュニケーション(3)。

2010年04月05日 08時19分23秒 | PHSから
これは、何かの論考に至るまでのメモ程度のものである。

○関係性の障害を支援するために、相談支援事業がある。
相談支援事業の内容は、難聴者、中途失聴者の中では十分に理解されていない。

難聴者等が自らの障害を聞こえない、ヒアリングの障害とだけ理解していることが一つの要因だ。
それは、難聴者が悪いのではなく、難聴という障害自体が理解しにくいこと、社会の中に対応する機関、制度が充実していないことが問題だ。

○制度としての相談支援事業の内容は、障害者自立支援法地域生活支援事業の実施要項に規定されている。

3 事業の具体的内容
(1)福祉サービスの利用援助(情報提供、相談等)
(2)社会資源を活用するための支援(各種支援施策に関する助言・指導等)
(3)社会生活力を高めるための支援
(4)ピアカウンセリング
(5)権利の擁護のために必要な援助
(6)専門機関の紹介
(7)地域自立支援協議会の運営 等

http://www.jupiter.sannet.ne.jp/to403/hourei/chiiki.html#bk1

○状況把握のためにカウンセリングが行われ、関係専門家のチームによるケアサービスマネジメント(計画策定と管理)が進められる。
これはまだ制度や実際を確認したわけではない。

○相談支援事業の中に社会生活力の向上がある。
これは、障害を持つ自分を肯定的にとらえ、障害を持つ自分の社会的受容を促進するための力を身につけることを制度として支援することになっている。

これは、障害を受容するのは障害を持つ人と言う考えではなく、社会の方にあること、障害を持つ自分を肯定的にとらえることを自尊感情セルフエスティームの確立とされることに留意する。


ラビット 記
夜中に煮込んだカレー。

何というか、難聴者のコミュニケーション(2)。

2010年04月05日 00時02分21秒 | PHSから
この項は、まだメモ程度のもので、何かしら論考を述べると言うほどのものではない。

○難聴者、中途失聴者とろう者は、同じ聴覚障害者と言われる。
しかし、聴覚機能が一部残っているか先天的に失っているかという大きな違いがある。
そのことが言語を音声語と手話にわけることになったと思われる。
これは、同じ聴覚障害をもつ人の意識や行動に大きな違いをもたらした。言語は同一性(アイデンティティ)を規定する大きな要素だからだ。

○難聴者団体は難聴の理解を求め、補聴器、磁気ループ、字幕、要約筆記、読話と多様なコミュニケーション手段と聞こえのバリアフリーを要求した。
ろう団体はろう者の人権を主張し、手話を普及している。

同じ聴覚障害を持つ人がそれぞれの組織を結成して目的の実現のために運動している。

○しかし、聴覚機能の障害を持つことと関係性の障害を持つことは同じだ。
関係性の障害を補うために、片や聴覚機能の活用と補完手段を片や手話で対応しようとしている。

関係性の障害というのは医学モデルではない。社会的な障害モデルだ。
関係性の障害を共通に持つということはこの共通点を追求する中で、お互いに社会的差別の解消という大きな利益が得られるのではないか。


ラビット 記