先週、友人のタイが家に来た。
タイは20代半ば、行動力にあふれる男で、西海岸で氷河ガイドをやっている。
数年前にヤツが氷河ガイドになった時にヤツに言った。
「オマエな、自分のことを日本人初の氷河ガイドとか日本人唯一の氷河ガイドなんて吹聴するなよ。自分でそんなことを言うことほどみっともないことはないからな。他人がオマエのことをそう言うのはよろしい。だけど自分では言うな」
というわけでボクはこの日本人初の氷河ガイドを高く評価している。
スキーの腕は一流、カヤックもバリバリ、ボルダリングをやるので筋肉ムキムキ。
アウトドア能力は高く、娘に言わせるとハンサムボーイなんだそうだ。
ヤツは自宅で蜂蜜は取る、網でカレイなどの魚を捕る、ホワイトベイトも捕る、家庭菜園ももちろん、鶏を飼って卵も取る。最近ではウナギも取りはじめた
そんなヤツが西海岸で採れたサーモン、鹿肉、ウナギなどおみやげに持ってきた。
最近の大ヒットはウナギ。
取れることは取れたが、捌くのだって大変だったと言う。
悪戦苦闘、試行錯誤、一致団結、有言実行、の末わが家に西海岸産のウナギが届いた。
燻製にして食べたというが、日本人ならやっぱ蒲焼きでしょう。
だが蒲焼きの道は遠い。
ボクが蒲焼きのタレを作り、タイが串を刺す。
串を刺すのだって楽ではない。皮は固く串が刺さりにくい。
「うわあ、こりゃ大変だあ。串差し3年って言うけど、ホントですわ」
「そんなに大変?」
「うん、まず串が太すぎる。それに先が尖ってないと上手く刺さらないッスよ。なんか滑って自分の手を刺しちゃいそうで怖い」
串もなんでも良いわけではないらしい。こうやって一つ一つ学んで人間は成長する。
それでもなんとか串を刺し終え、炭火をおこし焼いてみた。
一緒に焼くのはサンマ、鳥肉、野菜など。
最初はタレを付けずにあぶり、徐々にタレを塗りながら焼く。
焦がさないようにマメにひっくり返しながら焼く。
タレの焦げる香ばしい臭いが辺りに充満し食欲をそそる。
さあ、できた、気になるお味は?
「ウメ~!!!!!!」
泥臭さは全くなく、やや淡泊な白身。ウナギ独自の味が濃い。
固いかと思った皮は柔らかく、ほどよく脂がのり、甘辛のタレが全体を包む。
深雪が黙々と食べる。本当に美味い物を食う時のこいつの癖だ。
「こりゃうめえなあ。タイ、大成功じゃんか」
「次は串の刺し方ですかねえ。焼くときに皮が丸まるのでそれを考えながら刺さなきゃ」
ナルホド、向上心を持ち続けるのはいいことだ。
アイデアとやる気と行動力。
これで人間は幸せになれる。
新しいことを始める時に、先ず考えるのが「うまくいかないんじゃないか」という思い。
例えばウナギを食べるということだって
「泥臭いんじゃない?」「皮が固いって聞いたわ」「大味で脂っこいみたいよ」「そんなの美味しくないでしょう」
否定的な言葉は次から次へと出てくる。
少数の人は試してみてうまくいかないと知る。
その言葉を聞きほとんどの人は、やりもしないでダメだと決めつける。
それはどこから来るのか?
その人の心の中にある失敗を恐れる恐怖から来る。
その結果いろいろな言い訳を並べ上げ、行動を起こさない。
ボクは今、色々な物を作っているが、やってみたら意外と簡単だった、というものは多い。
行動を遮っている物は、自分の心だ。
失敗は経験であり、経験は財産だ。
これからも試行錯誤を繰り返しながらいろいろやっていくだろう。
うま~い蒲焼きを食いながら、そんなことを考えた。
タイは20代半ば、行動力にあふれる男で、西海岸で氷河ガイドをやっている。
数年前にヤツが氷河ガイドになった時にヤツに言った。
「オマエな、自分のことを日本人初の氷河ガイドとか日本人唯一の氷河ガイドなんて吹聴するなよ。自分でそんなことを言うことほどみっともないことはないからな。他人がオマエのことをそう言うのはよろしい。だけど自分では言うな」
というわけでボクはこの日本人初の氷河ガイドを高く評価している。
スキーの腕は一流、カヤックもバリバリ、ボルダリングをやるので筋肉ムキムキ。
アウトドア能力は高く、娘に言わせるとハンサムボーイなんだそうだ。
ヤツは自宅で蜂蜜は取る、網でカレイなどの魚を捕る、ホワイトベイトも捕る、家庭菜園ももちろん、鶏を飼って卵も取る。最近ではウナギも取りはじめた
そんなヤツが西海岸で採れたサーモン、鹿肉、ウナギなどおみやげに持ってきた。
最近の大ヒットはウナギ。
取れることは取れたが、捌くのだって大変だったと言う。
悪戦苦闘、試行錯誤、一致団結、有言実行、の末わが家に西海岸産のウナギが届いた。
燻製にして食べたというが、日本人ならやっぱ蒲焼きでしょう。
だが蒲焼きの道は遠い。
ボクが蒲焼きのタレを作り、タイが串を刺す。
串を刺すのだって楽ではない。皮は固く串が刺さりにくい。
「うわあ、こりゃ大変だあ。串差し3年って言うけど、ホントですわ」
「そんなに大変?」
「うん、まず串が太すぎる。それに先が尖ってないと上手く刺さらないッスよ。なんか滑って自分の手を刺しちゃいそうで怖い」
串もなんでも良いわけではないらしい。こうやって一つ一つ学んで人間は成長する。
それでもなんとか串を刺し終え、炭火をおこし焼いてみた。
一緒に焼くのはサンマ、鳥肉、野菜など。
最初はタレを付けずにあぶり、徐々にタレを塗りながら焼く。
焦がさないようにマメにひっくり返しながら焼く。
タレの焦げる香ばしい臭いが辺りに充満し食欲をそそる。
さあ、できた、気になるお味は?
「ウメ~!!!!!!」
泥臭さは全くなく、やや淡泊な白身。ウナギ独自の味が濃い。
固いかと思った皮は柔らかく、ほどよく脂がのり、甘辛のタレが全体を包む。
深雪が黙々と食べる。本当に美味い物を食う時のこいつの癖だ。
「こりゃうめえなあ。タイ、大成功じゃんか」
「次は串の刺し方ですかねえ。焼くときに皮が丸まるのでそれを考えながら刺さなきゃ」
ナルホド、向上心を持ち続けるのはいいことだ。
アイデアとやる気と行動力。
これで人間は幸せになれる。
新しいことを始める時に、先ず考えるのが「うまくいかないんじゃないか」という思い。
例えばウナギを食べるということだって
「泥臭いんじゃない?」「皮が固いって聞いたわ」「大味で脂っこいみたいよ」「そんなの美味しくないでしょう」
否定的な言葉は次から次へと出てくる。
少数の人は試してみてうまくいかないと知る。
その言葉を聞きほとんどの人は、やりもしないでダメだと決めつける。
それはどこから来るのか?
その人の心の中にある失敗を恐れる恐怖から来る。
その結果いろいろな言い訳を並べ上げ、行動を起こさない。
ボクは今、色々な物を作っているが、やってみたら意外と簡単だった、というものは多い。
行動を遮っている物は、自分の心だ。
失敗は経験であり、経験は財産だ。
これからも試行錯誤を繰り返しながらいろいろやっていくだろう。
うま~い蒲焼きを食いながら、そんなことを考えた。