28日ロシアとウクライナの停戦協議は、物別れの様で「両国代表団は、自国政府と協議の為それぞれの首都に戻り、今後2回目の協議を行う事で合意した」と報じられました。
既に交渉前から、「ロシアの代表団団長は元文化相だそうで、軍事専門家が入ってないので、形ばかり」と評され、ウクライナ側は「ロシアの停戦の誘いを断った」とロシアのプロパガンダ(政治的発言)に利用されたくない」との大統領の見解でしたから停戦の熱気は低い様に見えました。
この停戦協議のある28日、プーチン大統領は仏のマクロン大統領との電話会談で「ウクライナが非軍事化、非ナチ化」されることで中立化し、クリミアのロシア支配が完全に承認された場合のみ停戦が可能と伝わって来ました。一方ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、欧州連合(EU)加盟を正式に申請する文書に署名したと報じられていますから、双方の100%ベースの発言はここに凝縮されている様に見えます。
日本のロシア問題の学者さんがTVで「非軍事化と中立化は相反する概念で両立しない」と語っていました。プーチン大統領は「キエフを軍事的に制圧し、城下の誓いをさせようと意図していたが、ウクライナ軍の抵抗が予想以上で、そうならず、(武装解除が難しければ、せめて)中立化なら致し方ないか!と次の策まで口にしたのかも知れません。
次回交渉までに、「どれだけ軍事的に双方が頑張るか?」で徐々に問題の本質が出てきそうです。ロシアはSWIFT締め出しでルーブルの対ドル交換比率が極端なルーブル安に振れている様で、ATMにはロシア市民が長蛇の列の映像が流れていますから、「我が軍の大勝利」とばかり情報操作は出来ない時代になっています。
心配しながら今後を見守っています。
写真:ベラルーシ・ゴメリで協議に臨むウクライナ(右)とロシア(左)の代表団(2022年2月28日撮影)。(c)Sergei KHOLODILIN / BELTA / AFP
AFP=時事
【AFP=時事】(更新)ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり始まった両国間の協議で、両国の代表団は、自国政府との協議のためそれぞれの首都へ戻り、今後2回目の協議を行うことで合意した。両国が2月28日、明らかにした。
ウクライナの交渉担当官は「両国代表団は協議のためそれぞれの首都に戻る。近く2回目の交渉のため会う可能性について協議した」と説明。ロシア代表団を率いるウラジーミル・メジンスキー氏も、両国が「交渉継続で合意した」と述べた。 【翻訳編集】AFPBB News
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