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JR東日本発電所が信濃川から不正に大量取水 水利権取り消しへ

2009-02-13 22:55:51 | 鉄道・公共交通/交通政策
JR東日本発電所が信濃川から不正に大量取水 国交省、水利権取り消し手続き開始通知へ(新潟総合テレビ)

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新潟・小千谷市にあるJR東日本の発電所が、信濃川から長年にわたって不正に大量の水を抜き取っていた問題で、国土交通省は、早ければ13日にもJR東日本に対し、水利権の取り消し手続き開始を通知する方針。

JR東日本は、宮中取水ダムの取水口などにある観測装置4カ所に改ざんプログラムを組み込んで不正に取水していて、国土交通省などによると、信濃川発電所が信濃川から取っていた水は、1998年から2007年までの10年間で、およそ2億6,000万トン超過していたという。

JR東日本は、2008年に問題が発覚するまで、国土交通省に対して、「不正はない」とうその説明をしていた。

地元の漁業組合などは、「不正な取水で魚がすめなくなった」などとして、取水を即刻停止するよう求めている。

「信濃川をよみがえらせる会」の顧問・樋熊清治さんは「あの堤防からこの堤防までいっぱいに水が流れていいはず。一番立派なはずの川ですよ。魚はすめない、メダカもすめない」と話した。

国土交通省は極めて悪質だとして、早ければ13日にも、JR東日本に対して、水利権の取り消し手続き開始の通知を出す方針で、聴聞などを経て、1カ月後に処分が下される見通し。

信濃川発電所は、JR東日本のすべての路線に使用される電力量の23%を供給していて、場合によっては、首都圏のダイヤなどにも影響が出るおそれが出てきた。

(02/12 11:49 新潟総合テレビ)
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不正取水自体ももちろん問題だが、もっとも悪質なのは、改ざんプログラムを組み込むなど確信犯であることに加え、国土交通省へ虚偽報告をしたことだろう。

今、JR東日本は新宿駅「ベルク」立ち退き問題(法的根拠なくテナント飲食店に強引な立ち退きを迫っている)や、国労組合員のバッジ処分問題(東京都労働委員会の命令に従わず、JR東日本が国労バッジを着用した社員を不当に処分している問題)など、不法行為による多くの紛争を抱える。JR東日本はエキナカデパートだけでなく、不法行為のデパートも経営しているのか。遵法精神のかけらもない会社だ。

私は一罰百戒的なやり方は好きではないが、JR東日本に厳しい処分を科した国土交通省の対応を評価する。国鉄民営化以来、さんざんJR各社を甘やかし、馴れ合ってきた国土交通省とは思えないが、考えてみれば、処分を行った北陸地方整備局は旧建設省北陸地方建設局であり、鉄道会社を監督する旧運輸省系の組織ではない。今回、国土交通省が厳正な処分を行うことができた背景には、旧運輸省系組織にありがちな、JRに対する変なしがらみがなかったことも大きいと考えられる。

JR東日本が「法律なんて、適当につじつまを合わせておけば何も問われない」と考えているとしたら、そのような官僚的思考に今すぐ別れを告げるべきだ。みずから法律を破って恥じないJR東日本に、社員に対して規則だからバッジを外せなどと命ずる資格はない。

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