安全問題研究会(旧・人生チャレンジ20000km)~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

淡路島で震度6弱、阪神・淡路大震災来18年ぶり

2013-04-13 23:29:51 | 気象・地震
平成25年4月13日05時33分頃の淡路島付近の地震について(気象庁報道発表)

今朝5時半過ぎ、兵庫県淡路島で震度6弱の揺れを感じる地震があった。報道されているとおり、この地域での震度6弱は阪神・淡路大震災(1995年)以来18年ぶりのことだ。地震発生時刻も阪神大震災が5時46分、今回が5時33分と同じような時間帯で、18年前の記憶がよみがえった人も多いのではないだろうか。

気象庁の報道発表を見よう。

発生日時 4月13日05時33分頃
マグニチュード 6.0(速報値)
場所および深さ 淡路島付近、深さ約10km(速報値)
発震機構等 東西方向に圧力軸を持つ逆断層型 (速報)

震源は、阪神大震災と比べて南西に位置している。発震機構(地震のメカニズム)は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型。阪神大震災の横ずれ断層とは異なる。

地震の規模はM6.0(速報値)で、阪神大震災と比べて約1小さいから、地震のエネルギーは約30分の1。にもかかわらず揺れが大きかったのは、直下型で、しかも震源が浅かったことによる。

この地震が阪神大震災の余震かどうか、また、南海トラフ地震と関係があるかどうか、専門家と気象庁、あるいは専門家同士も見解が割れている。

参考記事:淡路島震度6弱 阪神大震災の余震か否か…専門家と気象庁割れる見解(産経)
阪神、南海トラフとの関係は…(毎日)

当ブログは、阪神大震災との関係は不明、南海トラフ地震との関係は「あり」との見解を取る。

地震学の世界では、M7~8クラスの巨大地震の場合、20~30年後でも余震、あるいは関連地震との見解が取られることがある。今回の場合、阪神大震災以降、体に感じない微小地震が続いていたとして「余震」との立場を取る専門家もいる。しかし、余震ならこの間、もうちょっとはっきりした地震活動の実績が必要なのではないだろうか。

当ブログは、むしろ、3.11以降活発化した和歌山県北部の地震に触発されて起きた地震ではないか、という気がする。

一方、今回の地震は、遠くない将来、南海トラフ地震が起きたとき「今思えば、あの地震も前兆だったのか」と振り返られることになる地震のひとつになるのではないか。3.11以前も、宮城・岩手内陸地震を初め、2009~10年頃から内陸部での断層型地震が相次ぐようになり、それが東日本大震災につながった。リンク先記事の古村孝志教授(地震学、東大地震研)のコメントにあるように「南海トラフでの地震が近づくにつれ、内陸地震が増える傾向は歴史上知られている」のである(古村教授は南海トラフを例に出しているが、他の海溝型地震についても同じことである)。

西日本での海溝型地震といえば東海地震ばかりが注目されてきたが、最近の内陸での地震の傾向を見れば、東海よりも東南海・南海地震のほうが先に来る可能性が高い。西日本の太平洋岸各地にお住まいの皆さんは、数年後に訪れるであろう「Xデー」に備え、今から備えをしてほしい。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 事実上破たんした汚染水処理... | トップ | 【管理人よりお知らせ】「ノ... »

気象・地震」カテゴリの最新記事