至高体験と芸術
九の外れがあっても、ひとつの至高体験を求めて人間は何かに向かっていくんだ。そしてそれが世界を動かしていくんだ。
(村上春樹「国境の南、太陽の西」より)
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はずれかどうかはわからないが、あれこれ一生懸命やっているうちに、我を忘れて没頭するものが見つかる。
しかし、それが九対一では、いかにも割が合わない。もっと確実に至高体験をしたいとなると、オカルトや宗教の世界に飛び込むことになる。
そこでは、至高体験の内容はどうでもよい。至高体験さえできればよい。
これでは、しかし、人間としての成長にはつながらないだろう。世の中を動かすことにもならない。
はやり仕事を通しての至高体験こそ、めざすべきもの。先に至高体験ありきではなく、あくまで最高の仕事をする過程で自然に体験されるものであろう。
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