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勉強におけるモティベーション管理

2015-10-01 | 教育
モチベーション管理とは、認知領域の目標の達成を促すために、もっぱら感情領域に働きかけて人を動かすことである。認知も感情も、勉強好きの子供なら何も心配はいらない。時折、ご褒美をあげる程度のモチベーション管理で十分であるし、過度の管理は自律心を奪ってしまい、むしろネガティブな効果をもたらすが、勉強嫌いとなる3局面になる。
① 目標の設定
② 目標に向けての行動の解発
③ 目標への誘導管理(強化)
 まずは、目標設定である。
 小学校低学年あたりなら夢物語的な目標でもよいが、高学年になるにつれて実現可能な現実的な目標内容にしなければならない。かといって、まったく夢物語的な目標を排除するわけにもいかない。折に触れて、家族のなかで目標や夢をめぐっての、できるだけポジティブな論議をしてみることが必要であろう。
 その上で、大中小、長中短の目標が整合性を持った形にすることである。「いついつまでに何をどこまで」の工程表が作れるからである。たとえば、小学校5年生くらいの子どもに、中学校受験合格という大きくて長期――「大」「長」は相対的――の目標を目指させるようなケースである。
 しかし、多くの場合、これほど整合性のある目標を設定できることはあまりない。仮に、「宇宙飛行士になりたい」という大きな目標(夢)があっても、それ自体が簡単に放棄されることもあるし、仮に、その目標が確固たるものであっても、それに到達するための下位目標、および工程表はさまざまである。
 それでも、モチベーション管理には目標設定と工程表は絶対に必要である。せめて1カ月、あるいは数日程度の場当たり的なものでも、とりわけ勉強嫌いの子どもには必要である。それも口先だけのものではだめで、目に見えるような形で部屋や机上に書いておくようにしないと、ごまかしや意識下に隠れてしまい目標効果が期待できない。「コツその7」の勉強日記も効果的である。
 次は、目標に向けての行動の解発である。
 やりたくないことは後回しとなるのは当たり前。これを克服するには、「コツその4」で述べた習慣化である。「勉強の時間になったら勉強机の前に座らせる」ことである。そして、まずはできる内容、それも毎日10分程度で終わるようなものから入るように習慣化する。たとえば、計算問題5分や漢字書き取り5分から入るようにする。やる気にならない子どもには、まずは、簡単にできることからさせてみるのが嫌いな勉強への導入に効果的だからである。
 モチベーション管理の3つ目は、目標への誘導管理(強化)である。
 いわゆる「7つほめて3つ叱る」話である。最初はこれを頻繁に、次第に頻度を減らし、自分で自己強化ができるようにしていくことが最終的なねらいとなる。モチベーション管理の①と②と連動させておこなうことになる。

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