独裁
大多数の人たちは指導するよりも従うことを望んでいる。権威者が自分に代わって考えてくれることに満足し、あるいは、それを切望すらしている。
(M.スコット・ペック「平気でうそをつく人たち」
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人は自らのことでも、自ら決めること放棄してしまうことがある。
ましてや、自分とはほど遠い世界のことなどは、関心を持とうとすらしない。
そこに権力者がつけこむ。
権力者が権威者のごとく、あるいは権威者を利用して、大多数を操る。
自分の言うとおりにすれば、間違いない。いずれあなたの利益にもなるとの甘言をちらつかせながら。そして、仕上げは、脅しと専制で。
民主主義には独裁は想定されていないのだが、民主主義であるかゆえに独裁者が生まれる構造的なリスクを抱え込んでいる。
ヒットラーを生んだ土壌を見事に社会心理学と精神分析を駆使して分析しきった、フロムの「自由からの闘争」は、誰もが一度はよむべき本だと思う。
没落の不安をかかえて中産階級が、なぜ、ヒットラーを生んだか。日本でも、いや、今でもありえない話ではない。
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