気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

万葉人が名付けし屎蔓(くそかずら)

2017-07-17 16:26:30 | 季節の花々
バス通りの植栽に蔓が延び、小さなラッパ状の花をつけて
咲いておりました。
名をへくそかずらとぞいふ花盛り』  
            高濱虚子
 
へクソカズラ・屁糞蔓』で、そのままでは臭いは???
「くだらぬ 物思ひをば やめにせむ 
          何か匂ふは 屁葛か」若山牧水
茎や葉を揉むと匂いが増し、花の後の生の実も凄い匂いと。
でも乾燥させると不思議と臭いはせず、昔は民間薬として
あかぎれや霜焼けにも使われたそうです。
赤紫色の可愛らしい小花、田植えの頃に咲き、形からも
別名「早乙女花」、または「灸(やいと)花」と。

蔓の先だけを家に持ち帰り、玄関に飾ってみました。
なかなか清楚な感じで
 
万葉集では ただ一首、宴で物の名前を詠みこむ遊びの中で、
屎蘰(くそかずら)として登場します。巻16-3855 高宮王
「菎莢(ざふけふ)に 延(は)ひおほとれる 屎葛(くそかづら)
             絶ゆることなく 宮仕へせむ」
この歌は「菎莢」を朝廷、「屎葛」を自分に喩えられており
「どんなことがあっても役所を辞めないでしがみ付きたい」
どこかの前次官さんも、その時は使ったセリフかも?
それとも、支持率の下がられたお方かも・・・・・
国民からきつーいお灸(やいと)を据えられて、
次の一手は、さあ、どうする、どうされる。