ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.9.11 17歳の悲痛

2012-09-11 19:08:59 | 日記
 昨日は世界自殺予防デー、それに合わせて今週は自殺予防週間だという。
 あろうことか、そんな日の朝、息子の同級生が校舎から転落して亡くなった。

 昨日は塾の日で、息子から直接話を聞けたのは、塾から帰った夜遅くだった。
 相変わらず戻ってくる期末試験は追試をかろうじてクリアという、赤点すれすれの点数ばかり。そんな状況で、そのショックもあったのだろうか「今日は気分が乗らないから」と家でだらだらしていた息子を、夫が詳しい話を聞かずに恫喝して送り出したらしい。

 事故の詳しい事情は判らない。憶測で物を言ってはならないと思う。
 どれだけの悩みがあったのか、発作的だったのか。マスコミはまたいじめではないかと言うのだろうか。

 17歳、高校2年生・・・大人でもない、子供でもない。うんと多感な年頃であることには変わりはない。
 クラスの殆どの生徒が、同級生が校舎内の地面に倒れている所を見たという。
 息子は救急車で搬送されていく時に、口が「痛い痛い」と動いていたのを見たという。
 どれほどの衝撃だったことか。
 「警察が来て・・・」と泣きながら話す息子の動揺を何とか鎮めようとするのが精一杯だった。

 カーテンを閉めて通常どおりの授業をした後、校内放送があり、黙祷をしたそうだ。放課後の課外活動等は全て中止で、ホームルームの後、帰宅となったという。
 夜、息子が帰宅してからほどなくして、学校からメールが届いた。“明日の夜、経過報告と家庭での対応について臨時保護者会開催”とのことだった。
 仕事帰りに夫が出席してくれるという。甘えることにした。

 命がどんなに儚いものか。
 いつものように「行ってらっしゃい。」と送り出し、「行ってきます。」と家を出たであろう息子と同い年の子が、帰宅する時は無言だ、などということを、母としてどうして受け容れられるだろう。
 これまでどんなに慈しんで育ててこられたか、お母様のお気持ちを考えると、声をあげそうになる。胸が潰れそうになる。

 何があっても自分から死んではいけない、あなたを愛する沢山の人たちを悲しませてはいけない。生きたくても生きられない人が沢山いるのだから。
 生きていくことはもちろん辛いことでもある。けれど、死んでしまっては始まらない。生きてさえいれば何とかなる、という声が届かなかったことが、切ない。
 ご冥福をお祈りしたい。

 今日もまだまだ暑い。
 帰宅後にも息子と険悪なバトルになった夫が、当の息子からかなり辛辣なメールをもらっていたのを出がけに見せてもらって、溜息が出た。
 お互い大好きなくせに、愛情の表わし方を間違えてしまうと、とんでもないバトルになってしまう。もう少し、大人にならないと駄目なのかもしれないが・・・。
 そんなこんなで今日、9月11日の夫の誕生日は、どこかに吹っ飛んでしまった。
 そうこうしているうちに明後日は治療日だ。プレゼントは既に渡したものの、また仕切り直ししなくては・・・と思っている。
コメント (6)
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