JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
等級制のある軟式補充券
(4-タ)様のブログ「(4-タ)」11月26日エントリーの「等級制度と軟式補片」の中で紹介されております、広島地区の当時の券の廃札が手元にありましたので御紹介いたします。
これは、宇品線の下大河駅で使用されていたものの廃札券で、何らかの事情によって外部へ放出されたものであると思われます。
時代的にはほぼ同時期のものですが、管理局名が「○中」ではなく「⑧」となっており、(4-タ)様のものより若干前に発行されたものであることがわかります。
これより前の様式になりますと、昭和41年3月5日以前の様式で、表題の「普通乗車券」の文字が無いものになりますので、ある意味、この様式が存在した期間は短かったのではないかと思われます。
硬券の世界ですと、廃札というとなんとなく価値が見出せないような気もしますが、補充券の場合は、絶対に乗客の手に渡ることの無い報告片(乙片)もついているので、私は意外と好きです。
これを見ていると、⑥の項に同一発売枚数を記入する欄があり、複数枚発行した場合には、すべての報告片に必要事項を記入しなくとも良いような仕組みになっていることがわかります。
特記すべきことは裏面で、現在の補片とは違い、注意書きの項目が少なく、その分、英文標記で併記されているのが特徴です。
この頃国鉄で制定された様式集を見ると、それにも裏面の英文が書かれており、これが標準的な様式であったことが伺えます。
これは同じ時期の下大河駅の往補の廃札券です。乙片は補片のものとあまり変わりませんが、券番の活字の字体に違いがあります。
裏を見てみますと、往復の場合は余白が少ないからなのか、日本語の注意書きはありますが、英文併記はありません。
この記事は、(4-タ)様の「(4-タ)」11月26日エントリーの「等級制度と軟式補片」および、広てつ様の「広てつの走り書き」9月10日エントリーの「広島印刷の横浜市内・川崎・鶴見線内関係の券1」にそれぞれトラックバックさせていただきました。