代替特急「ふじやま」号

富士急行では2年に一度、元JR東日本のパノラマエキスプレスアルプスである「フジサン特急」2編成が順番に検査入場するため、その代走として「特急ふじやま号」が走ります。
この「特急ふじやま号」は「フジサン特急」がデビューする前の特急車で、元京王帝都電鉄(現・京王電鉄)の5000系である1200系特急仕様車が使用されています。
今回は、昨年の11月1日から1月11日と2月12日から3月19日までの2期に亘って運転されました。

   images (特急ふじやま号)  images (京王時代の5000系電車)

「特急」とは言っても、富士急行線の線路事情により結構のんびりと走る列車です。しかも、同社の時刻表などの案内にも書かれている「代替特急」という呼び名には少々物悲しさが感じられます。

   images (方向幕・ヘッドマーク・急行灯)

しかし、「特急」の文字の入った方向幕や「特急ふじやま号」のヘッドマーク、ふじやま号運用でしか点灯されることのない急行灯には、かつて京王本線で活躍した頃を思い浮かべさせられます。

「特急ふじやま号」に乗車するには、乗車券の他に特急券が必要となります。

   images (特急券・富士急ハイランド駅発行)

これは駅で発売されている特急券です。同社には各有人駅に印発機が導入されており、特急券も印発機および券売機対応となっています。

ところが、何らかの事情で特急券を所持していない場合、車内で女性車掌さんから硬券の特急券を購入することができます。

   images (大人全区間用)  images (大人途中区間用)

   images (小人全区間用)  images (小人途中区間用)

現行の特急券は以上の4種あります。
富士急行オリジナル地紋のA型硬券で、関東交通印刷製と思われます。

しかし、大人途中区間については旧券がまだ大量に残っていたため、1期目の期間中は殆どの車掌さんが旧券を所持されており、新券を入手するには新券を持っている車掌さんを探さねばならず、入手するのには大変苦労しました。

   images (大人途中区間用・旧券)

こちらが旧券です。印刷はやはり関東交通印刷と思われますが、地紋はPJR地紋です。
会社名(富士急行)から注意書きに至るまで、すべての項目が表面にびっしりと印刷され、裏面は券番のみとなっていました。

   images (新券裏面)

ところが、新券になりますと、表面の文字配置がさっぱりとし、会社名と注意書きは裏面に移っています。また、旧券に書かれていた「通用発売当日限り/富士急行線内同一列車に限り有効です。」という注意書きが、新券では「発売当日限り有効」のみに簡略化されています。

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