JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
神奈川中央交通のバス停留所券
神奈中ネタの第三弾です。
神奈川中央交通の主要バスターミナルでは、降車時の混雑防止のため、混雑時には「バス停留所券」という乗車券の立ち売りをしている姿が見られます。
同社の路線は横浜・川崎地区の均一区間を除いて基本的に整理券方式の後払い運賃距離加算制が採られていますが、この券を購入した当時、他社とは違った扉扱いをしていました。起終点では中扉乗車・前扉降車の取扱いでしたが、途中停留所では中扉は締切り、前扉だけで乗車と降車をするようになっていました。
そのため、途中停留所で乗車する際に降りる乗客がいる場合、先に降りる乗客を降ろしてから乗車させるようになっていて、扉が開いてもしばらくそのまま待っていました。
このようなシステム上、特に観光地路線の混雑ピーク時には不慣れな乗客の運賃精算が大変もたついてしまい、バス停留所券は絶大な威力を発揮させていました。
(130円券・表) (130円券・裏)
これは130円券です。ピンク地の神奈川中央交通地紋の券で、後述する予定の回数券とは別の様式になっています。
表面だけでなく、裏面も地紋で埋め尽くされているのが特徴で、乗車券ヲタの蒐集意欲がそそられるデザインです。
裏面の地紋を拡大してみると、こんな感じです。
これは前回御紹介した補片と同じ地紋となっています。
140円券も同じピンク地の神奈川中央交通地紋で、様式的には同じです。
これらの券は昭和62年ごろ通学時に購入したもので、他にどのような券種があったのか細かく調べていませんが、大概の運賃区間用のものは用意されていたようです。
後払いの区間でも現在は営業所単位で中扉乗車・前扉降車の取扱いに改められつつあり、また、バスカードやPASMOなどのプリペイド式カードなどが普及し、バス停留所券もいずれ過去のものになってしまうかもしれません。