アジサイ。
アジサイ科アジサイ属の落葉低木の総称。(ユキノシタ科に含む説もあるらしい。)
英語名は水の器を意味するHydrangea。
梅雨時の花で、開花から色を徐々に変えていくことから「移り気」の花言葉を持つ。
土壌により、青系、赤系と別れ、酸性が強いと青系、アルカリ性が強いと赤系になるとか。
花のように見えるのは実際には愕で装飾花と呼ばれる。
これが実際の花(花には見えず、粒粒の塊だが、花序と呼ぶらしい)の周りを縁取るように並ぶのがガクアジサイ(額咲き)で、丸くなるのを手まり咲きという。
日本に元々自生していたのはガクアジサイで、セイヨウアジサイを含めこれから多くの品種が派生している。
万葉の頃の「味狭藍」はガクアジサイだったのだろうか。
紫陽花の漢字表記は平安時代に間違ってあてられたものがそのまま広まったという。まあ、それも良しではないか。
ところで、京都にもアジサイを植える寺社が多くある。
先日「宇治の羊」氏がレポートをしておられた宇治の三室戸寺の他にも、大原野の善峯寺、伏見・藤ノ森の藤森神社、大原・三千院、北白川・詩仙堂などなど。
京都府立植物園には182種類ものアジサイが育てられているとか、驚きである。
また、街路樹としても使われており、河原町通高辻から五条通までには鮮やかなブルーのガクアジサイが植栽されているし、
御池通の河原町から東には、ツツジの中に青系、赤系がともに咲いており、御池木屋町から一乃舟入までには見事な色のアジサイが見られる。
鬱陶しい梅雨時の京の街に、色を添えて今しばらく楽しめそうだ。
KAZ