基本的には雑草は堆肥化するかそのまま鋤き込んでしまいますが、虫が多く発生した畑の場合は虫の幼虫や卵が片付ける作物(今回は空芯菜)や雑草、枯れ草に間違いなく潜んでいます。
虫の連鎖を絶ちきるのは大変ですが、
まずは今から13年前と14年前の記事を原文のまま再掲しますのでお読みください。
今日のお話はそのあとにあります。
★2007/10/14の記事です。
カナブンの幼虫に表面をかじられた「紅あずま」。
じつは今朝、「げんきの市場」へ理由を書いて出してみました。
内心「売れないだろう」と覚悟をしていたのですが、
結果は完売でした。
「えっ?本当に?」←私の本心です。
でもある意味、処分してしまわないで良かった。
隠し立てをせず、正直に「カナブンの幼虫にかじられている」と表示したのが良かったのか?
だって、現物を確認してお客さんが買ってくれたのですから。
買うか買わないか、高いか安いかを判断するのは、お客さんだということを、
きょう改めて再認識しました。
こんな状況で、買って頂いたお客さんには心の底から感謝の気持ちが湧き出てきます。
本当にありがたいことです。
このお礼はこれからも「こだわり栽培」を続け、安心して食べてもらえる作物を一生懸命作ることに尽きると思います。
これからもウソをつかずに正直に生産・販売をしますので、これからもよろしくお願いします、って感じです。
★2006/11/20の記事です。
「こだわりの生産者と消費者をどうにかして結びつけよう!」そんな心意気がヒシヒシとお話しをしていると感じる山下さん。
そんな山下さん率いる、「げんきの市場」の直売市にお世話になるようになってから早いもので1年半が経ちました。
とにかく、山下さんは熱いんです!!
地元の農家が愛情を込めて育てた作物を、”モノ”としてではなく、”命を支える食料”として丁寧に扱ってくれます。
また我々生産者に対しても、非常に紳士的にかつ、熱く接してくれます。
げんきの市場に集まるお客さんたちは、単に安いモノを狙って買い物に来ている人たちではなく、
地元の農家が無農薬や減農薬で愛情を込めて育てた”旬”の採れたてを目当てにいらしてくれます。
私もお客さんとの何気ない会話が大好きです。
時には「美味しかったわよ!」というお褒めの言葉から、
「この間のはダメ!!」という痛烈なダメ出しまで、
とにかく遠慮なくおっしゃってくれるので、「少しでも良いもの」を、
「少しでも採れたて」を、という気持ちになります。
生産者同士の情報交換や世間話も楽しいひととき。
こんなすばらしい場を創り出しているのが、山下さんなのです。
わが家は生産する種類は多くても出荷できる量が少ないため、
あまり売り上げには貢献できていませんが、
毎週日曜日には少しでも出そうという気持ちで出荷を続けています。
生産者と消費者をいい具合に結びつけている「げんきの市場」。
今度の日曜日(26日)には、恒例の収穫祭が開かれます。
相変わらず量は少ないのですが、わが家の野菜もそこには並びます。
<げんきの市場>
越谷市赤山町1-96-3
<現在のげんきの市場さん>
ブログの記事から13,4年後のいま2020年。
げんきの市場さんはこの間に店内のリニューアルをし、
ホームページをリニューアル、FacebookやInstagram、LINE、YouTubeなどの
SNSを駆使して積極的な情報発信をしたり、当時水・日の週2回だった野菜の直売市は
現在では毎日開催されています。
大きく変化した「げんき」さんですが、
当時から変わらないものが2つあります。
それは、お店の看板と山下さん(社長です!)の熱い気持ちです。
当時の私は今思うと、気力と体力にものを言わせてとにかく前のめり。
とにかくガンガン行くぞ~!って感じでした。
作物づくりの基本は当時とまったく変わっていません(当時は無農薬・無化学肥料、露地栽培と表現していましたが、
その手法は今もまったく変わらず、ただそれを自然農法と表現するようになっただけです)。
しかし作物の出来映えは雲泥の差で、今思うと売り物じゃないものを売っていたとさえ思えてきます。
2007/10/14の記事のように本来ならば完全に廃棄するレベルの「紅あずま」を店頭に置いてくださり、
結果的には完売しました。
あの時、店頭に置くことを断られていたらきっと「そりゃそうだよな」と自分でも思うほど酷かった紅あずま。
それを置いてくださった山下さんとそんな酷いものを買って下さったお客様のに対する感謝の気持ちは今でも一日も忘れたことがないほど私の心に深く刻まれています。
あの時は何でも売れるんだ!なんて高飛車な気持ちは全くなく、
こんなものにお金を出してくれて有り難うございますと心の底から思いました。
お客さんにこの作物は、誰が/どこで/どんな栽培方法で/どんな苦労をして育てたのか/を店頭やお店のニュースレター(野菜情報)で
根気強く伝え続けてくれた山下さんと、山下さんの言葉を信じて購入されるお客さんたち。
最近は出荷時間の関係もあって、お客さんと直接話しをすることがほとんどありませんが、
顔見知りのお客さんからの一言は利害や嫌味がなくとにかストレートです。
掛け値なしに嬉しいときもあれば、本当にムカつくこともありました。
でもこのおかげで鍛えられたと思います。
げんきの市場とそのお客さんに育てられて今の自分がある。
だからこの時の感謝の気持ちと売れたときの感激を絶対に忘れてはいけないと思っています。
あの時の感謝の気持ちは有り難い恩を受けたと思っています。
だからあの時の恩に報いるように日々精進しないといけないし、恩はいずれ返さないといけないと思います。
どんな恩返しが出来るかは定かではありませんが少なくとも倍返し以上が相場ですかね(笑)