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野菜の生長を見ていると、
無性に愛おしくなってきます。
例えればそれは、我が子の成長を見守る親と同じ感情です。
「ゆっくりでいいから、骨太に育てよ。
他と同じでなく、味のある野菜に育てよ。」
こんな言葉を時々かけながら、生長を見守る。
天候が変化すれば、大丈夫か?頑張れ!と気を揉んで、
虫喰いを見つければ、虫が出る環境しか用意でき無くって申し訳ないと心の中で謝る。
晴れて収穫を迎えた時は、よくぞここまで育ってくれたとその労をねぎらい、
お客さんの手に渡った時はおいしく食べてもらえるよう最後の最後までシャキッとしていてくれよ!と励まし、
売れ残って廃棄をしなければならないときは、無駄死にをさせてしまって申し訳なかったと頭を下げ謝罪をする。
思い入れが強すぎる・・・。
そうかもしれません。
しかし作り手が思い入れを忘れ、
野菜がお金にしか見えなくなってしまっては、
健気に育ってくれる野菜たちに申し訳ができません。
たしかに野菜は感情を持っていません。
でも、こちらの心遣いにはちゃんと応えてくれます。
だから、育てている野菜と心が通じ合うことって出来ると思うのです。
どんなときも、自然と自然の中で健気に育ってくれている野菜たちへの感謝の気持ちを忘れてはいけないと思っています。
縁あってうちの畑で育って世に出て行く野菜たちをしっかりと育て上げてお客さんにお渡しする。
そして受け取ってくれたお客さんが食べてくれて少しでも幸せな気持になってもらえたら、そこで私と野菜たちの共同作業が完結となります。
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