新潟県頸城(くびき)丘陵には多くの棚田があります。
棚田での稲作に天水(雨水、雪)を利用するため、稲刈り後の秋に「代かき」を行います。
秋も冬も田んぼに水をためたままにしておく
です。
秋も冬も田んぼに水をためたままにしておく
『秋水田んぼ』
十日町市の松之山と川西地区の次に柏崎市の棚田をご案内します。
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ここは柏崎市・高柳町荻ノ島です。
「環状茅葺き集落」です。
荻の島は萱葺き民家が集まる、小さな小さな環状集落です。
茅葺集落の中心に田んぼがあります。
まだ秋なのに畔には「黒塗り(畔塗り)」が施しています。
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40件ほどの家があり、その中で10軒程の萱葺き民家が実につつましい佇まいを見せています。
昔話の挿絵、童謡に唄われていそうな静かな趣が残っているところです。
荻ノ島も茅葺屋根の半分近くが姿を消してしまいましたが、
なお、その景観は日本の宝物です。日本の文化そのものです。
荻の島がこのような形を存続させているのは奇跡的にすら思えます。
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荻の島の集落の入口の民家のシャッターに「よう来たない 萩ノ島へ」
雪深い集落の絵が描かれていました。