小島慶子著「解縛 ―母の苦しみ、女の痛み―」を読了。
著者は元TBSアナウンサー。TVではまったく知らなかったけれど、ラジオの「キラキラ」という番組を聞いていて、そのメインパーソナリティーが彼女でした。
かなりはっきりとした物言いで、自分の意見をいい、番組はとても面白かったです。彼女は当時もう30歳代後半で、TBSを退社するのとともにこのラジオ番組も終了となりました。
今は、オーストラリアに夫と子供二人で移住し、エッセイや小説を執筆したり、メディアの仕事を日本でしたりしています。
番組当時から、彼女は、女というものについてよく考えていて、女であるために不自由なことや、娘であることで不自由なことなど、ところどころで語っていました。
母の理想を押しつけられ、東京郊外から都心のお嬢さま学校に中学から通い、女性の花形職業アナウンサーになりながらも、自分を肯定できず、悩みつづけた彼女の半生と、どうやってその悩みから這い出てきたかが語られています。
女であることを武器として賢く生きていくことに長けている女性は、この本を読んでもあまり共感はないでしょうが、女であることに不自由さを感じ、自由に羽ばたきたいと思いながら、男性社会で辛い思いをしている人には好感がもてる本ではないかと思います。また、子である以上、親を愛して感謝するものだということはわかっていながらも、親の振る舞いや押しつけが子どもの頃に一種のトラウマとなっており、親のことを心から愛せないという、罪悪感をともなった痛みをもつ人にも、この本は、そういうことも普通にあるんだという癒しを与えてくれます。
親は親で、自分がそうありたかったようになるよう子どもを育てて、またその一方で、そうなった子どもに嫉妬を抱くということも、よくあることのようです。
まあ、エッセイなので、深く論理的に展開しているわけではないですが、著者の心の変遷がわかり、読んでよかったです。
かといって、この著者の他の本を読みたいかというと、もうこの本だけで十分のような気がします。
著者は元TBSアナウンサー。TVではまったく知らなかったけれど、ラジオの「キラキラ」という番組を聞いていて、そのメインパーソナリティーが彼女でした。
かなりはっきりとした物言いで、自分の意見をいい、番組はとても面白かったです。彼女は当時もう30歳代後半で、TBSを退社するのとともにこのラジオ番組も終了となりました。
今は、オーストラリアに夫と子供二人で移住し、エッセイや小説を執筆したり、メディアの仕事を日本でしたりしています。
番組当時から、彼女は、女というものについてよく考えていて、女であるために不自由なことや、娘であることで不自由なことなど、ところどころで語っていました。
母の理想を押しつけられ、東京郊外から都心のお嬢さま学校に中学から通い、女性の花形職業アナウンサーになりながらも、自分を肯定できず、悩みつづけた彼女の半生と、どうやってその悩みから這い出てきたかが語られています。
女であることを武器として賢く生きていくことに長けている女性は、この本を読んでもあまり共感はないでしょうが、女であることに不自由さを感じ、自由に羽ばたきたいと思いながら、男性社会で辛い思いをしている人には好感がもてる本ではないかと思います。また、子である以上、親を愛して感謝するものだということはわかっていながらも、親の振る舞いや押しつけが子どもの頃に一種のトラウマとなっており、親のことを心から愛せないという、罪悪感をともなった痛みをもつ人にも、この本は、そういうことも普通にあるんだという癒しを与えてくれます。
親は親で、自分がそうありたかったようになるよう子どもを育てて、またその一方で、そうなった子どもに嫉妬を抱くということも、よくあることのようです。
まあ、エッセイなので、深く論理的に展開しているわけではないですが、著者の心の変遷がわかり、読んでよかったです。
かといって、この著者の他の本を読みたいかというと、もうこの本だけで十分のような気がします。