Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「Heldere hemel」

2012-08-06 08:56:11 | Book
Tom Lanoye著「Heldere hemel」読了。
旅行中に読みました。オランダ語の本です。
オランダでは読書週間(Boekenweek)中に本を買うと、小さな本がプレゼントとして付いてきます。毎年、別の作者が書き下ろした本で、非売品です。今年のプレゼント本が、この「Heldere hemel」でした。
100ページ足らずの本なので、簡単に読めます。
サイズも魅力的だったのですが、内容も興味があって、読み始めました。
私は全然知らなかったのですが、冷戦時代に、ソ連のミグ戦闘機が、ベルギーの田舎町に墜落し、住人が死傷した事件がありました。この事実をテーマに、物語が構成されています。
実際には、ミグ戦闘機の故障で操縦不能になり、パイロットはポーランド上空でパラシュート脱出し、ミグだけが無人で飛行を続け、最終的に墜落したのですが、当時は東側と西側は没交渉ですから、ミグが西側に入ってきたときから、西側陣営は緊張し、ベルギーのブリュッセルを狙っているのではないかなど憶測が飛び交い、パトリオットミサイルを使おうか、トマホークを使おうかと逡巡し、アメリカの指示を待っているうちに、何の行動もとれず、墜落ということになったのです。
物語は、パイロットと、西側陣営の本部と、ベルギーの田舎の家の主婦の三つの視点から語られています。
「Heldere hemel」は、英語にすると「Clear heaven」または「Clear sky」となります。
著者Tom Lanoye(トム・ランワ)は、ベルギーのオランダ語圏の作家です。
体調は良好です。

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