Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

映画「シェル・コレクター」@ロッテルダム国際映画祭2016

2016-02-09 11:14:34 | Movie
先週の月曜日の午後に、坪田義史監督の「シェル・コレクター」を見ました。
舞台挨拶に、監督、女優、映画内で使われる特殊映像の製作者などが来ていました。プロデューサーも3人くらい来ていて大所帯。日曜日には、主演のリリー・フランキーも来ていたそうで、でも忙しいのですぐ日本に帰ってしまい、この日はいなくて少し残念でした。
原作はケニア沖の孤島を舞台にしていますが、ここでは南西諸島の離島です。実際にはトカラ列島のどこかで撮影したそうです。
リリー・フランキーは引退して島で貝を収集してくらす盲目の老人の海洋学者を演じていて、とても良く役に合っていて、よかったです。
原作に忠実なのかどうかわかりませんが、絵を描いていたが奇病に侵され、手が思うように動かなくなって絶望している女性が浜に流れ着いているのを助けて家に入れます。彼女のシーンがなんか過剰でいまひとつでした。
景色は美しいし、主人公の設定も興味深いんですが、全体として、あまり感動するとかではありませんでした。
この映画祭では観客が1から5の中で点数をつけて評価するのですが、残念ながらわたしの評価は2。期待が大きすぎたのかも知れません。最初の何十分かはとても良かったのだけど……。
体調は良好です。



クラシックコンサート:トマス・ツェートマイアーほか@Vredenburg(ユトレヒト)

2016-02-05 23:07:06 | Concert
クラシックコンサートのために、久しぶりのユトレヒトのVredenburgへ。
本当は、レオニダス・カヴァコスの演奏プラス指揮ということでこのチケットを買ったのですが、直前にキャンセルになり、その代役がトマス・ツェートマイアー(Thomas Zehetmair)になりました。
オーケストラは、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団(Radio Filharmonisch Orkest)でした。
プログラムは、
Bach - Vioolconcert in E BWV 1042
Joseph Haydn Symfonie nr.83 in g 'La poule'
Brahms - Tweede symfonie
でした。
開演は夜の8時15分でしたが、解説が7時半からあったので早めに行って、それも聞きました。
Vredenburgはどの席からも舞台がよく見える作りで、正面の上のほうだったので、とてもよく見えました。ただ、足元が狭くて、わたしはいいのですが、夫は足が組めず、ちょっと窮屈そうでした。
よく耳にするバッハのバイオリンコンチェルト、耳触りの良いハイドン、そしてブラームス。楽しい雰囲気でしたが、なかなか曲に集中できずに、常に頭の中はいろいろと別のことを考えていました。なんか目の前で、すばらしい演奏が行なわれているのに、ほんともったいないことですが、ときどきこういう時が自分にはあります。
体調は良好です。


レナリドミド+デキサメタゾン 第77サイクル開始

2016-02-05 12:43:13 | 医療・病気
レナリドミド(レブラミド)10mg、デキサメタゾン0.5mgを週3回服用、4週目はデキサメタゾンのみ週3回服用というサイクルの77回目が始まりました。
体調は良好です。もう一年以上、免疫グロブリン製剤の投与を4週間おきに受けています。少し風邪気味かなと思っていても、この投与を受けると、その後、身体がぽかぽかと暖かくなって、二、三日すると、風邪の症状が消えています。まあ、この薬のせいだとは100%言い切れませんが、プラセボ効果もあるのだと思います。
まあこの薬を処方されていること自体、免疫力が低いことの証拠ですので、日々の生活でも、感染はしないように気を付けています。
先週か、オランダでインフルエンザの流行がニュースになっていました。やはりこういうときは、なるべく人混みは避けるようにしています。今回流行のインフルエンザは、予防接種の中に含まれている型だそうですので、わたしは接種をしているので、とりあえずかかってもすごくひどくはならないだろうと思っています。
あと二、三カ月、風邪には特に注意したいと思っています。


映画「Greater Things」@ロッテルダム国際映画祭2016

2016-02-04 12:50:12 | Movie
三本目は、Vahid Hakimzadeh監督の「Greater Things」。何を見ようかとロッテルダム映画祭のサイトで、あなたの好みの映画を簡単サーチというようなページがあって、それに私の好みを入れたら、第一位になったのが、この映画。イラン系イギリス人監督の映画ですが、東京の家が舞台の一つになり、桃井かおりや近藤等則が出演しているので、見ることにしました。
でも、いまひとつでした。
クリエイティブな仕事をしている人たちの話なんですけど、何か抽象的というか、まあそれが売りなんでしょうけど、わかりにくかったです。
ロンドンで建築の仕事をしている男性と、リトアニア出身でロンドンで力仕事をしながらボクシングをしている男性が、それぞれ東京にやってきます。建築のほうの男性は、現代アート的な家に住む夫婦の妻(桃井かおり)のほうと接触ができていき、夫のほうは、ボクサーの男性とつながりができます。
私の理解力が足らないんだと思うんですけど、アートフィルムと言えばそれまですが、何かもの足りなかったです。
最後のほうで、桃井かおりと建築家が旅で訪れる(森の中に風景を見渡せる大きな鳥小屋のような小屋がある)
場所は日本国内のどこかとでしょうが、不思議な場所だなあと思いました。
この映画祭の開催中、シンボルマークの虎が町のあちこちで見られます(写真)
体調は良好です。

映画「さようなら」@ロッテルダム国際映画祭2016

2016-02-01 16:54:29 | Movie
二本目に見たのは深田晃司監督の「さようなら」。
監督自身が舞台挨拶に来ていました。「眠くなる映画と言われるので、眠くなったらどうぞ眠ってください」というよなことを言って、場内に笑いがもれました。
近未来を舞台にして映画で、原発が一斉に爆発してしまって、日本列島に住めなくなり、人々が海外への難民の順番を待つ状況になります。毎週のように抽選か何かで、番号が発表され、各国へ逃げることになります。
主人公は白人の若い女性ターニャで、日本語は話しますが、少したどたどしい感じです。人里離れた一軒家にアンドロイドのレイナと一緒に暮らしています。このアンドロイドロボットは大阪大学で製作されている実際のヒューマノイド系のロボットを使用しており、見た目は本当の女性のようです。話すことができ、日本語のほか、英語、フランス語、ドイツ語も堪能です。たくさんの詩を覚えており、暗唱してくれます。しかし、歩行機能はないようで、電動車椅子に座って移動しています。
病弱なターニャは、いつも窓の前のソファに寝そべっています。その窓の外には野原の風景が広がっており、その風景が移り変わることで、季節の変化を感じさせます。この窓とソファのシーンを映している時間がとても長くて、それが眠気を誘うのかも知れません。が、私はかなりこの映画、興味深く見ました。
災害、難民問題、死、アンドロイドというテーマが描かれており、いろいろと考えさせられる部分がありました。
海外への難民選別で、どういう人たちが後まわしにされるのかということも、あーそうだなと思いました。
放射能で住めなくなって、みんなが海外に出たあと、何十年も何百年も後に、またこの地を訪れて再発見するような物語を夢想したりしました。
まあ、いろいろと考えさせられる映画で、美しいシーンもたくさんありました。
最近海外で見る日本映画にありがちなワンパターン、すぐに女性の裸が映され、男女のワンパターンなセックスシーン、日本のお祭り的なシーンがあるのはこの映画もそうでしたが、まあ最後でターニャの裸体には意味があったのだなとは思いました。
なんか色というかトーンから、これも近未来のイギリス映画「わたしを離さないで」を思い出しました。
この監督の「ほとりの朔子」という映画を以前に見たことがありました。この映画も良い映画でした。
一緒に「さようなら」を見た夫の感想はいまひとつで、眠かったとのこと。
見る人によって印象が違う映画かもしれません。
体調は良好です。