20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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二冊の新刊

2009年03月10日 | Weblog
 作家の友人、牧野節子さんと、赤羽じゅんこさん。おふたりの新刊ご紹介です。
 いずれも出版社は、岩崎書店です。
 まずは牧野節子さんの新刊から。

『キラメキ☆ライブハウス』(岩崎書店刊)は、ライブハウスをめぐっての父と娘。そして主人公のくるみが大ファンだったバンド「三銃士」のメンバーで、事故で亡くなってしまったレイの亡霊との出会い。そこからわくわくするストーリーが展開していくお話です。
 ライブハウスの様子や音楽へのこだわりが、まさに牧野節子さんならではの作品に仕立て上げられています。
 物語に散りばめられている、切なくなるような胸にしみる歌の歌詞。
 YAの物語の醍醐味です。
 さて、物語はどきどきするような謎を残して次作へ続きます。
 父と娘の関係は?家を飛び出していった母の行方は?
 歌詞に歌われた「シェリー」とは?
 ミステリーのようなストーリー展開に、わくわくしながら本を閉じました。
 今後どうなっていくのでしょう。楽しみです。

 そしてもう一冊は、赤羽じゅんこさん作の絵本です。
『のはらのスカート』(岩崎書店刊)絵は、南塚直子さん。
 南塚さんの銅板画が、とてもかわいくて、きれいです。
 おかあさんに作ってもらった、ちょうちょの刺繍のたくさん入ったスカートをはいて、ゆかりは野原へ出かけます。
 すると、あらふしぎ。
 そのちょうちょが、いっせいにとびたっていってしまったのです。
 こういった、ふしぎメルヘンに物語をいざなっていく技術が、赤羽じゅんこの腕です。
 さてさて、そのちょうちょはどうなってしまったでしょう。そしてお気に入りのスカートは?
 春の、この季節にぴったりの、若い女性にも好まれそうな、とってもキュートな絵本です。

 
コメント (4)
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