富士山の登山道で一番ポピュラーなのは北麓の吉田口五合目からの道ですが、私たちは表口(富士宮口)登山道を登ります。この道は頂上までの最短コースである上に、関西からのアプローチが一番便利なためです。これから頂上までの様子を見て頂きますが、登山道の状況は年々変わります。また短い夏から秋への間にも、天候によって状況は一転します。しかし敢えてその変化の様子も含めて、色んな年の写真をコース順に並べてみました。写真の服装がバラバラなのはそのためで、()内は撮影日です。
東名道を富士ICで降りて西富士有料道路に入り、終点から139号線を少し走って右折すると南山麓を走る富士山スカイライン。正面に富士山が大きく、前を走る車は「富士山」ナンバーです。森林帯に入り曲がりくねった道で高度を上げて西臼塚を過ぎ、昔は料金所のあった高鉢ICから北へ新五合目を目指します。
(2003.09.02)
高鉢駐車場からは富士の全容がはっきりと望めます。(2012.09.13)
更に九十九折れの道を登るとレストハウスのある富士宮口五合目。無料の駐車場は500台収容ですが、去年(2012)下山時は土曜日で、かなり下まで路側駐車の列が並んでいました。1999年には駐車場東端から樹林帯を抜けて宝永火口の方へ登ったのですが、それ以後はこの銅像の前から登ります。(2008.10.03)
Sir Rutherford Alcock は英国人で初代日本総領事。幕末の日本を紹介した「大君の都」で知られますが、在任中の1860年(万延元年)に外国人として初めて富士山に登った人です。
ここが登山道の始まり。マイカーで避暑に来てこの標識で記念撮影をして帰る人も多いようです。ここを右に折れたところに新しいバイオトイレが出来ました。(2007. 09.20 )
トイレを過ぎると、しばらくは溶岩帯のゴツゴツした登りになります。(2008.10.02)
しかし間もなく勾配が緩み、幅の広いなだらかな道になります。右下に並行して走るブルドーザー道を見下ろしながら歩きます。(2011.09.12)
五合目から約20分で六合目に到着します。1980年代には九合目まで頑張って山頂でご来光を見ていましたが、2000年代以降は夕方に六合目の山小屋に着いて一泊、翌朝からのんびり登ることにしています。六合目には二軒の山小屋があります。写真は手前にある雲海荘。
私たちが毎年お世話になるのは隣りの宝永山荘。経営者の渡井正弘さん、弘子さん夫妻は年に一度の客なのに、待ち兼ねたように心から歓迎して迎えてくれます。実は私たちも正弘さんと一緒に飲んだり、弘子さんとおしゃべりすることが富士山に登る楽しみの一つになっているのです。