夜明け前の富士宮口六合目。東の空が明るんできました。
ここから見る太陽は宝永山の肩から登ります。
7月、8月以外の時期には登山道は通行止めになっています。ただし登山届を出して自己責任で登ることはできます。私たちは夏の最盛期の小屋や登山道の混雑を避けて、本格的な積雪が始まるまでの短い秋の富士を楽しむことにしています。ここから上の小屋は全て閉まっていますが、六合目の二軒の小屋だけはしばらく営業している(年によって異なる)のです。
写真は2008.10.04 。実際は右に屋根が見えるバイオトイレの手前を宝永山の方へ少し下ったところから踏み跡に入り、屋根の上に見える白い標識の上で夏の登山道に迂回します。
ゆっくりモーニングサービスのコーヒーを頂いて出発すると、宝永山と同じ高さまで登った辺りでご来光を迎えます。天気が良すぎると、しばらく真横から眩しい光を受けて登ることになります。
1時間ほど登ると新七合目に来ます。眼下に見えるのは愛鷹山。その向こう、雲の上に浮かぶのは万三郎岳を主峰とする伊豆の山々です。(2007.09.21 AM06:05)
愛鷹山(1,504m) あしたかやま。一般に愛鷹連山を指します(六甲山と同じ)。標高は最高峰・越前岳のもので、狭義の愛鷹山は連山南端の1,188m峰。「古くは足和田山、足柄山とともに足高山として、富士を中心とした「富士三脚」と呼ばれた(Wikipedia)」。
こんな珍しい雲がかかっている時もありました。モーニング・グローリー・クラウドと呼ばれる雲の小型版でしょうか?
去年(2012年)も見ましたが、写真は2001.07.21撮影のものです。
七合目で標高は2,780m。宝永山が次第に足の下になります。ここから約50分で「元祖」七合目。
標高3,010m。ここには山口山荘がありますが、夏季の他は戸を閉ざしています。(2012.09.15)
頭上には八合目の小屋が見えます。普通の山の感覚では簡単に到着できそうですが、スケールが大きくて砂礫の登りが続く富士ではここからがたいへん…
3,000mを越えると、人によってはそろそろ高度の影響が出てきます。焦らずにゆっくりと登ります。写真は始めて高度順化を目的に登った1999年10月のもの。少し古い写真ですが新旧二つの小屋が写っています。
愛鷹山もかなり下に見えるようになりました。しばらく緩く登ってきた道が再び急になります。
ゴツゴツシタ溶岩塊の中の登りを頑張ると…
ようやく八合目(池田館)に着きます。
大きなテラスがあり、少し長めの休憩をするのにもってこいの場所です。元祖七合目から約40分。標高は3,250m。
頂上の稜線がかなり近く見えるようになりました。まだあと標高差526m、標準の所要時間1時間半。ここからが正念場です。