たくさんのペンギン達が光の色をまとって迎えてくれるのは、浜田市世界こども美術館で開催されている「万華鏡の世界」展です。
島根県浜田市は、一日一便の飛行機が着く萩・石見空港から、タクシーとJRを乗り継いで1時間ほどのところ。 そして浜田市世界こども美術館は浜田駅からバスで10分ほどの高台にあり、日本海を望む気持ちの良いところにあります。 とても立派な美術館で、ゆったりとした展示室や創作室があり、こども達にとってアートを体験できる恵まれた場所だなあと感じました。
依田満さん・百合子さんの作品を紹介し、ふしぎな世界を楽しもう!という企画で、島根県立大学、地元企業との連携による共同プロジェクトもあります。
この美術館で「万華鏡」を取り上げたのは初めてだそうで、こども連れのご家族でにぎわっています。 週末には万華鏡作りの活動もあり、見て感じて、作ってみるという万華鏡ならではの参加型のアートとしての側面もしっかりあって、嬉しい限りです。
依田さんご夫妻による投影式万華鏡が作り出す影絵の世界に参加して楽しむ子供たちです。
交替して影絵の中の主人公になります。 自分では見えませんからね。 でもこちらから写真を撮るお父さん、お母さん。 いろいろなポーズでアピールするこどもさん。 楽しいひとときです。
依田さんご夫妻がこの展示室いっぱいに作り出したのは、タンポポの綿毛が飛ぶ野原です。
実際の万華鏡を投影した花と、物語の場面を切り出したような影絵と、揺れるモビールのシルエットで、素敵な動きのある影絵の世界を演出しました。
心地よい音楽が流れ、目の前に展開するたくさんの美しい万華鏡映像に見とれながら佇む幸せな時間です。
白い風船も美しい絹糸で創られた手毬のようですね。
依田さんご夫妻の考案なさった投影式万華鏡「映華鏡」は、何年もの時間をかけて、開発されてきたもので、いろいろな空間で、立体や平面に万華鏡を映し出す面白さもさることながら、万華鏡の映像が美しくあることが、一番の感動を呼ぶ要因です。
このブログでも何回かご紹介してきましたが、小さな万華鏡から、こんなに美しい映像がくっきりと映し出される仕組みには本当にびっくりします。
一人で覗く万華鏡もいいけれど、みんなでシェアできる万華鏡空間にも、優しい時が流れています。