この映像は細野朝士さんの最新作"Fシリーズ"のものです。 ステンレスのシンプルな筒で、偏光万華鏡というスタイルは変わりませんが、また"細野マジック"で、新しい映像表現です。
上の2枚の写真、どこか今までの映像と違う気がしませんか? 背景が白っぽく、透き通るような淡い色合いの模様になっています。
筒を回しているうちにいつもの偏光万華鏡のような鮮やかな映像が黒い背景に浮かび上がってきます。
また筒を回すと灰色っぽい背景に柔らかいピンクやグリーンが見えてきます。
このように背景の色が変わり、映像の雰囲気もどんどん変わっていくのが、この作品の特徴です。
オイルセルなので、オブジェクトの一つ一つがゆっくり流れるように動き、重なりあい、光を通して思いがけない色が生まれて来ます。
偏光万華鏡の世界にまた広がりを生み出した細野さんのマジックに驚き、映像の変化に目を奪われて、いつまでも覗いていたいと思わせる作品です。
今回は5ポイントですが、ミラーシステムにも広がりを持たせ、これからいろいろな楽しみを用意してくださると思います。
まさに、コージー・ベーカーさんが万華鏡について著わしていた"Wonder” に満ちた万華鏡だと思います。