中里保子さんが今年の万華鏡コンベンションで新作発表なさった「Mandala 曼荼羅」です。
数年前からテーマにしてる「わ」を意識して、アイアン作家さんに製作依頼なさったスタンドが、積層ガラスの台に取り付けられています。
今回のコンベンションは、万華鏡のコンストラクション(構造や組み立て)という視点をテーマにしていましたので、中里さんの製作のコンセプトもそこにあります。
この万華鏡は本体のガラスの筒が2個用意されました。 差し替えて楽しめる構造です。
それぞれミラーシステムも異なり、またガラスの表情も異なっています。
またオブジェクトのホイールも2種類用意され、こちらもマグネットで簡単に着脱でき、またベアリングを使って、回転も大変スムーズです。
万華鏡の筒も、ホイールもさらに製作が可能なわけで、求める方が自分の好きなように組み合わせることができるというのが、中里さんの新しい提案なのです。
それにしてもホイールの手の込んだ美しさに、みなさんびっくりしていました。 時間をかけて製作されたとのことですが、中里さんらしい、見事なアート作品ですね。 鏡に映り込む部分よりもはるかに大きな、圧倒的な迫力のホイールです。
模様は、中里さんが表現した曼荼羅です。 ガラスや金属のパーツを組み合わせ、さらに手描きの模様を入れて、焼き付けました。
こちらのホイールもすごく素敵なデザインですね。 細かい点描で描かれているところ、分かるでしょうか。
そして広めの覗き口から見た映像です。 ホイールのアートが姿を変えて新しい魅力になって目に飛び込んできます。 じっくり見てもいいし、ホイールを回転させてその変化を楽しめば、何倍もの喜びですね。
側面の表情もまた今までの作品とは違っています。
金属とガラスを組み合わせたデザインは、中里さんのスタイルの一つですが、今回はそこに大きなホイールがすべて見える形で追加されているのが、新しい挑戦だと思います。 外観として魅力的であるだけでなく、見る人に、中の映像への興味をかきたてるインパクトのあるホイールです。