銀座のギャラリー「木の香」で開催中の松宮真理子さんの個展に伺いました。
ガラス遣いに独特の個性がある作家さんで、毎回どんな作品があるのか楽しみにしています。
お洒落な外観と中に展開する世界の両方を楽しめるのが万華鏡の良いところだと思いますが、松宮さんの作品からも、多様な世界観を見せていただきました。
今日は新作を中心にご紹介します。
上の2作品は「Jupiter」 です。 表情のあるガラスを使って、重厚なパーラー型の万華鏡です。スタンドの部分は、昨年コラボレーションの大作「Vega 」を製作なさった金属工芸の大家、手銭吾郎さんが製作してくださったそうです。
宇宙を覗いているような映像展開は、松宮さんのテーマの一つです。 黒い中から生まれてくる光と線の流れる模様が美しく、それがまた黒い中に消えていく様子に心奪われる展開です。
「天体観測」 というシリーズは、宇宙の深淵に引き込まれ、その深い世界に没頭できるからでしょうか、とても人気があるそうです。
今日はそのうち、「天体観測 Aurora」 という作品をご紹介します。
これらの作品は、一部に光を透過するガラスを使い、その色味がオーロラのように映像の周りを飾ります。 外観の色からは想像できない世界が展開するのです。
大作「Vega」 も また覗くことができました。 繊細な模様が表れては消える、その一瞬をとらえるのが難しいです。 また写真では上手く表現できていないのが申しわけないのですが、実際に視野全体に広がる世界を見て、感じていただきたい作品だと、つくづく思います。
明日は光に向って覗きたい明るい映像の写真をご紹介したいと思います。
「松宮真理子 万華鏡展」は4月12日まで開催しています。